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同窓生インタビュー

<2008年初頭>
藤原和樹さん NIC第17期生 愛媛県立川之江高校卒
王立農業大学 農学(作物生産科)専攻

食糧問題はこの先30年でもっと深刻になってくる。自分の学んでいることを生かして世界に貢献したい

王立農業大学の歴史上初の日本人学生として、『農業で世界を変える』と夢を語る和樹さん。もともとは平和学(Peace Studies)を学ぶ予定だったという。
「ファンデーションで政治を学んでいる過程で、食糧問題が紛争の原因になっていたり、政治問題の根本だったりしていることに気付いたんです。理論で開発学を学んでも、実際に開発できるかどうかはわからないけれど、専門として農業をやれば、食糧問題の改善に少しは貢献できるかな、と思いました。」

和樹さんは愛媛県立川之江高校野球部出身。ご存知のとおり、甲子園出場経験のある名門校である。同時に地元では有数の進学校で、和樹さんも先生からは、東京六大学や国公立大学への推薦入学をすすめられていた。「親が資料請求をしていたのか、気付いたら机の上に、NICの夏期講習の案内があったんです。それでためしに夏期講習に参加したら本当に楽しくて。英語は単なるコミュニケーションの手段であることがわかったんです。それ以降、英語学習に対する認識が180度変わりました。」

ほとんど日本の大学を推薦で受験することに決めていたという和樹さん、願書を出す直前で、NIC受験に進路変更した。「先生から呼び出されて、『留学は大学出てからでええやろ?』って言われました(笑)。」それでも意志は揺るがず、NICを指定校推薦で受験した。
「よくよく思い出してみると、小学校のときテストで100点とって、友達同士で『留学しようや!』って冗談を言い合っていたんです。当時、留学なんて夢のまた夢、すごい事なんだと思っていたけれど、それが今実現しているんですよね。」 今では川之江高校からNICにもほぼ毎年後輩が入学するようになった。「本当にうれしいです。どんどん日本の外に出て行って欲しい。」

NICではLIという下から2番目のクラスから始まった。「NIC時代の仲間が、今でも一番絆が強いです。」
イギリスに来てから大変なことや挫折はある?という質問には、「挫折や苦労はしょっちゅう。エッセイを書くにしても、自分が一週間かけたことを、友達には一晩で終わらせる人もいるんで。今はまだ農業の知識だけだったら負けるけれど、トータルで考えたら絶対負けていない自信はあります。」

クラスメイトは全部で25人。イギリス人学生の他、ヨーロッパ各国や南アフリカ、カナダ、ニュージーランド、中国、韓国など世界から留学生が来ている。「日本では全く知られていませんが、世界レベルではとても有名な大学なんです。おもしろいのは、農大だからといって、農業だけを学ぶのではなく、政治や経済、ビジネスなども同時に学んで、世界の状況をみて、それをどう改善していくかを追及するところ。先生も第一線の人ばかりで、とても楽しいです。」
国の農業政策が変わると授業内容も変わる。勉強と政治・行政がリンクしていて、どうやってこの先農家が発展していくか、どうやって農業を支えていくのか。開発学や平和学とも密接に関わっているという。

和樹さんは、大学ではサッカー部に在籍している。「去年はロッククライミング部に入っていました。英国内でもう一つの有名な農大『Harper Adams University』とは、大学対抗のスポーツ大会があって、それに向けて一生懸命練習しています。」 ロッククライミングもサッカーも、イギリスに来て初めてやったスポーツである。「負けん気が人一倍強い(笑)。運動も競争も大好きなんで。」

将来は発展途上国で開発に携わりたいという。「また、自分でも農業をやって農業の発展に貢献したいし、子どもの教育、特に農業教育もやりたいです。」

今年の春からは、三重県にある農水省の独立行政法人『農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所』で半年間のインターンシップを行なうことが決まっている。
「食糧問題はこの先30年でもっと深刻になってくる。自分の学んでいることを生かして世界に貢献したい。」 「後悔する前に行動することが大事だと思います。自分は今まで3回後悔したことがあるんで。間違ってもいいから自分の意志で行動すること。怪我して初めてわかることって多いですよね。結果よりもプロセスが大事なんで。。。」

いままでの学習で何度も逆境を切り抜けてきたという和樹さんは、「教育は財産」という両親からの言葉が僕の中の一つの信念という。「インターナショナルに生きていきたかったら、日本だけにいたらだめ。世界に目を向け、新時代を切り開く立役者の一人、坂本竜馬も『日本は小さい』って言ってますよね。今もし自分に自信がないとしても、とりあえずはじめの一歩を踏み出して欲しいです。簡単に言うなよって思うかもしれませんが、トライすれば道は開けるんです。今の僕がそのよい実例です。」


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