先輩からのメッセージ

ありのままを出せば、サポートしてくれる人は必ずいる

PROFILE

木村真樹子さん

NIC 第13期生 跡見学園高校出身
ブラッドフォード大学院修士課程紛争解決学専攻 06年9月卒
カリフォルニア州立大学チコ校国際関係学部 05年5月

 

世界をリードする平和学部で学ぶ

カリフォルニア州立大学チコ校の国際関係学部を05年5月に卒業し、9月にブラッドフオード大学の修士課程に入学しました。こっちに来てから、本当に大変で…。苦労しています。この前も11月~1月の2ヵ月半で4500 wordsと3500 wordsのレポートを5個提出しなければならなくて、4つはなんとか’問に合わせた形でやっと提出したところ。まだもうひとつ期限を延長してもらって2月6日までのものが残っているんです。

ブラッドフォード大学院のDepartment of Peace Studies(平和学部)は世界でも有名で、特にアフリカやヨーロッパから優秀な学生がたくさん集まってきます。半分以上が留学生で、世界各国の外務省や警察で働いている行政の専門家が派遣されてきたりしています。要求されるレベルもとても高くて、教授にもWritten Englishがなってない、と言われたり、Conceptを理解していない、と言われたリ、最初は踏んだりけったりでした。
コースが始まってすぐは、本当にチコ校で4年問築き上げてきた自信がガタガタと崩れてきたような気がして…。やっと最近慣れてきたところです。
アメリカにいた時は、学部課程だということもあり、授業に沿った内容のエッセイを書けばよかったのですが、今は、最初にエッセイのトピックがいくつか与えられて、その中から自分でトピックを選ぶんです。レクチャーやセミナーは自分の課題を探求していくための手助けにしか過ぎず、文献をたくさん読んで、自分で深く深く考えていかなければならないんです。チコにいたときは、fail(落第点)なんて、小さなクイズで一度とったきりだったんですが、こっちで最初の論文でいきなりFailして、再提出になってしまったんです。カリフォルニアの青い空と全く違う、イギリス北部のどんよりした空と重なって、気持ちがどんと落ち込んでしまいました。

NIC在学中からの夢、アフリカで働くこと

将来の夢は、これはNlCにいたとき、そしてチコにいたときから変わっていないのですが、アフリカで働くことです。チコにいたときは半年間ガーナに交換留学しましたし、チコを卒業した後も、南アフリカとタンザニアに一人で行ってきました。
アフリカでは今もあちこちで紛争が起こっているのですが、大切なのは紛争後のPeace Building。たとえば戦争後に兵士が社会復帰する手助けをしたリ、紙の上では和解したと言ってもそのあとの和解プロセスをどうするか、まだまだ課題は山積みです。
こっちに来てすごくがっかりしたのが、これまで必須だったシェラレオネヘの研修旅行です。来年からプログラムが新しくなるらしく、今年はその狭間でなくなったということ。その代わりアフリカでのインターンが可能かもということなので、今はそれをめざしてがんばっています。
私生活では、ドイツからの留学生と伸良くしています。彼女とは寮に入寮したときから気が合って、今でもしょっちゅう一緒にごはんを食べています。勉強についても互いに励ましあったりして、とても楽しいです。また冬休みには、チコ校で仲が良かったアメリカ人の友達と一緒にパリでクリスマスを過ごしたり、授業でのストレスを解消しています(笑)。

Don’t hide yourself

人生は楽があれば苦もある。苦を乗り切れば必ず楽になるし、将来のためになるというのがわかっているので、今はしんどくても頑張れるんです。この前、母親に電話で愚痴をこぼしたら「真樹子は硬いから、そういう苦労をしてもっと“やわらかく”ならなきゃ。苦労しててよかったよかった。」って言われました(笑)。
修士課程のディレクターの先生もとてもいい人で、その方と話すたびに、涙がボロボ□とこぼれるんです。デトックスみたいに体の中の毒素が全部出てくる感じ。男の人なのにまるでもう一人のお母さんみたいで。その方に言われたんです、「Don’t hide yourself.(自分を隠すな)」って。自分のありのままを出せば、厳しいこともあるけれど、それをサポートしてくれる人も必ずいてくれる。今までもそうやって生きてきたから、今も大変だけれど、きっと乗り越えていけると思います。