先輩からのメッセージ

NICに入るのが夢だった。留学はオマケ

PROFILE

加藤美穂さん

NIC 第18期生 北海道立札幌北高校出身
カリフォルニア州立ビュートカレッジ 教養学科2年

 

NICに入るのが夢だった。留学生活はオマケ。

4歳から11歳まで、新体操をやっていた。そして中学は成績優秀で生徒会長も勤めた美穂さんは、道内屈指の進学校に進むが、そこで大きな壁にぶつかった。
「いい子に振舞うのがいやになったのかも知れません。まわりから、がり勉、真面目、という目で見られるのがいやで、勉強は一切しなくなりました。アルバイトに精を出して、先生からは見捨てられていたと思います(笑)。大学に行く気力もあまりありませんでした。」

留学を考えたきっかけを尋ねると美穂さんは、「留学というよりもNICに入りたかった(笑)。NICの資料に『自分を変える。』っていうフレーズがあって、高校で堕落していた自分を変えるために選びました。頑張ってない自分に飽きたというか、嫌気がさしたんです。だから入学時、留学生活はオマケでした(笑)。」

ビュートカレッジでは、オリエンテーションリーダーといって、新入生をサポートする仕事もしている美穂さんは、アメリカに来て何が変わったかと聞くとつぎのように話してくれた。
「まわりを気にしなくなったことかな。自分自身を過小評価したり、過大評価をする必要がないっていう感じ。他人から見た自分と自己評価を合わせようとしなくなったのが一番の成果かもしれません。自分に素直になりました。わがままかな?アメリカって良く言えば自由な環境、悪く言えば自分勝手なので(笑)。」

とにかく「あきらめないこと」

「アメリカ人の友達をつくるのは私にとって難しい。つたない英語でも、恥を捨てて積極的に自分から話しかけないといけないので。最近少しずつ慣れてきたかな。」と笑う美穂さんは、History(歴史)のクラスでも意見が言えなくて恥ずかしい思いをしたという。「日本のことを聞かれても言うことが見つからず、ずっと先生と目が合わないようにしてました。NICの入学式や修了式で聞いた永井理事長の『日本の歴史をちゃんと勉強しなさい』という言葉が、今になって身に染みてます(笑)。」

アメリカはホームスクールが盛んで、家庭学習だけで高卒資格をとって、早期に大学に進学することもできる。「大学でできた友達には14歳の子がいます。12歳でビュートカレッジに入学して、私たちと同じように勉強しているんです。」

そういった日本での固定観念をひっくり返すようなことがたくさんあるアメリカでは、ポジティブに生きることが大切だという。「人種によって考え方が違うのは当たり前で、日本人ならしないようなことや、もちろん納得できないこともたくさんある。当然ながらそれを受け入れていかなければならないので、自然と視野が広がるし、おおらかにならざるを得ない(笑)。」

「とにかく、諦めないでほしい。」という美穂さんから日本の高校生へのメッセージ。「自分が将来したいことを、自分のペースで探していいと思う。『意志あるところに道あり』です。納得するまで考えて、悩んで、行動してほしい。私にとって留学はオマケだったけど、今はすごく贅沢なオマケを手に入れた気分です。とりあえず英語だけは話せるように・・と思っていたのが今はその目標は最低ラインにしか過ぎない。視野を広げてみると、自分の将来にも幅ができました。やってみたいことも増えたので、まだまだ悩み続けます。」と語る美穂さんは、ビュートカレッジ卒業後はサンディエゴの4年制大学で心理学を学ぶことを決めた。