第30期生メッセージ集

飛べ、高く

飛べ、高く

「大きくなったら何になりたいの。」誰もが小さいころにそう聞かれたことがあるだろう。
そして多くの子が目を輝かせながら語るのではないだろうか、自分の夢を。
私も同じだった。
しかしいつからだっただろうか、自分の夢を人前で話さなくなった。
「向いてないからやめときな。」「無理だよ。」そう言われるのがたまらなく嫌だったから。

ちなみに私の夢はパイロットになること。
ほかにもたくさん夢があるが、ひとまずパイロットになることに決めた。何年か前のテレビドラマ、Miss Pilotでコックピットからの景色に感動したのを覚えている。その頃は外科医になりたいと思っていたが、(今もその夢は捨てていないけど)冬休み、スキー場で美しい飛行機雲を見て感動し、パイロットへの思いが外科医より強くなった。しかしパイロットになりたいなどとはほとんど口にしなかった。学校の成績が芳しくなかったこともあり、そんな状況でパイロットになりたいなどとは怖くて言えなかった。

高校3年生になり、クラスメイトが受験勉強に打ち込む中で、私はNICに来ることにした。
いろいろ理由はあるが、海外にいる方が自分らしくいられるのではないかと思ったから、と言っておく。もともとシャイで、自分の思いを話さないことに拍車をかけていたのだが、外国に行けばそれを変えられると思った。外国人って日本人と違ってストレートに物事を伝える人が多いという印象を持っていたので、その方が変に気を遣わずに自分の言いたいことが言えるのではないかと思った。あと、何でもチャレンジさせてくれる土壌があると思った。

NICに入って、自分の夢を話す機会が何度もあったが、だれもそれを否定しなかった。私はそれが嬉しかった。11月上旬、やっとのことで進路をきめた。ミネソタ州立大学マンケート校、私が通うことになる大学だ。私はここでパイロットになることに決めた。もちろん簡単ではないことは分かっている。だが、これが今、私の一番進みたい道だ。だからたとえどんなに大変だろうと、最後までやり抜くつもりだ。

Fly High! 題名にもしたけど、自分のやりたいことがあったら思い切ってNICという名の滑走路を走り始めてほしい。そして上空35,000ft (約10,000m) 位まで上昇してほしい。その高さで飛んでいればきっと目的地に着くだろうから。私も来年離陸してしまうけど、まだ全然実感がわかない。果たしてどんな空の景色を見ているのだろうか。

PROFILE

Hinano Maruyama【東京校】
長野日本大学高校出身
ミネソタ州立大学マンケート校進学