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同窓生インタビュー
<2000年>
佐藤大樹さん NIC第11期生 千葉県立土気高等学校出身
タイ・ランジット大学国際経営学部4年
日本にいると流されやすい
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Q.どんな高校生でしたか。そしてなぜ留学を選んだのですか。
A.ファミレス、コンビニといった定番ものから学校には内緒のものまで、いろんなバイトを経験しました。それほど勉強もしないし、クラブ活動もしない。完全にアルバイト中心の生活で、あまり良い学生じゃなかったと思います。それが高校2年生の時、なぜか担任の先生の推薦で1ヶ月半、アメリカ・ウイスコンシン州の高校に短期留学できることになったんです。英語もできないし、なぜ選ばれたのかさっぱり分からない。だけど行ってみたら、これが素晴らしかった。ホームステイ先の家族も高校のクラスメートもとてもフレンドリーで、ほとんど英語が話せなくてもコミュニケーションがとれたし、友達もすぐにできた。そして驚いたのは、授業中、誰も居眠りをしていないこと。みんな進んで発言するし、とても勉強してる。僕もこんな環境で学びたいな、と思い、日本に帰ってすぐ、アメリカの大学に行こうと決めたんです。
Q.NICの1年間はどうでしたか。
A.はっきりいって授業はすごくハード。高校の時とはくらべものにならないくらい勉強しました。授業中は、何をやるにもすべて英語だし、そのうえ宿題が山のように出る。でも辛いと思ったことはありませんでした。やればやっただけ認めてもらえるし、先生からもいろいろ話しかけてもらえる。クラスの雰囲気も良かったです。留学という同じ目標に向って、何か分かち合えるものがあった。「みんなで頑張ろう」という雰囲気があったので、不安はなかった。頑張ればなんとかなると思いました。
Q.アメリカでの大学生活について聞かせてください。
A.授業は、NIC以上に大変でした。最初の頃は、試験前になると1週間、毎日1時間しか寝られなかったくらいです。ほんとにキツかったけど、試験が終わった時に充実感は忘れられない。だけどNICへ行かずにいきなりアメリカの大学に入ってたら、すぐに帰ってきたかも知れません。先生達は、とても親切です。分からないこともオフィスに行けばゆっくり丁寧に教えてくれる。授業でも、そう。日本の場合、何か分からないことがあっても、あまり時間をかけるとみんなに悪いと思ってついつい流しちゃったりするけど、こっちは自分が本当に分かるまでとことん質問する。ひとりの学生の質問に授業がつぶれても、誰も文句を言わない。全員が納得するまでやるのが普通なんです。あと、やっぱりフレンドリーな人が多いです。僕がいる大学は、働きながら通っている人も多く年齢層が高いんですが、みんな当たり前のように声をかけてくれる。ひとりでアパートに住んでるっていうと、家に食事に誘ってくれたりします。日本にいた時は、同年代の友達としか付き合わなかったけれど、いろんな年齢の人たちと話すのはとても楽しいし、自分の幅が広がっていくような気がします。
Q.あなたは、変わったと思いますか。
A.今まで自分が、中途半端だったことが分かりました。ちょっと前までは、やりたいことがあっても友達に誘われたらずるずる付き合っていたけど、今は自分の目標があるから断れる。まわりに流されずに、自分の意志を通せるようになったと思います。それから自分の将来について、いろいろ考えるようになったことです。
Q.将来について、聞かせてください。
A.5月に、タイのラングシット大学に編入します。もう手続きも済ませました。高校の卒業旅行で友達とタイに行って以来、すっかりはまってしまったんです。発展途上国の人の熱さ。言葉は悪いけど、騙し騙されというか、そのスリル、生きてるって感じがたまらない。タイに行くのはアメリカの大学を卒業してからと思ってたけど、それまで待てなくなって、タイの大学を出たら、東南アジアの会社に入ってビジネスを覚えたい。そして、いつかは向こうで自分の会社をつくりたいんです。
Q.高校生のみなさんに、メッセージをお願いします。
A.高校の時、友達と将来について話した時、「仕事は何でもいいから大きな会社に入って、安定した生活をしたい」って聞いたときはショックでした。夢がない。もちろん、そういう考え方もありなんだろうけど・・・。何かこのままじゃ、日本がどんどんつまんない国になっちゃうような気がします。ぬるま湯に浸かっていちゃダメ。留学組には、みんな自分なりの夢がある。やりたいこと、やらずに後悔したくないと思っています。
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