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同窓生インタビュー

<2004年秋>
渡辺恵智さん NIC第11期生 新潟県立柏崎高校出身
カリフォルニア大学サンタバーバラ校 物理学部卒業
日本ナショナルインスツルメンツ株式会社勤務

いい出会い」が僕を成長させてくれた
 〜好奇心と感謝の心がLUCKを運んできてくれる。


◆原点は「物事の動く仕組みが知りたい」という好奇心

東京タワーのふもとにある大きなオフィスビルの4Fに米国IT企業である日本ナショナルインスツルメンツ社はある。フロア全体が細かいコンパートメントで仕切られ、外資系特有の雰囲気を醸し出す。「いまは働いているというより勉強しているという感じですね。ここにいるだけで色んなことが学べるんです。様々なものを計測するサービスを行っている会社なんですが、関わっている業界が自動車、半導体、携帯電話、そして原子力発電所まで、幅広いんです。大学で学んだことが『ああ、こういう風に応用されてるんだ』という発見の毎日ですね。」
明るくそう話す渡辺さんだが、この会社は労働環境の良さでも世界的に評価が高く、日本では都知事賞も受賞している。
「留学生も多いし、女性も多い。社内も自由な雰囲気だし、本当に居心地がいいですね。好奇心旺盛な人には、ハマる会社です。」
そんなイキイキとした渡辺さんは、実は中高時代はまったく勉強していなかったという。

◆まったく勉強しなかった中高時代

「毎日、午前中はクラスで寝てましたね。だって毎晩、徹夜でスケボーやったりテレビゲームやったり、麻雀やったりして忙しかったですから。」だから留学を決意し、担任の先生に言ったときは驚かれた。
「意外という顔をされましたね。君がその道に進むとは思わなかったという感じで…。でも反対はされませんでしたよ。親も『あっ、そう』という感じ。4人兄弟の2番目なので、好きなことをやらしてくれたのかも…。もちろん、ほったらかしというわけではなく、自分の決めたことを尊重してくれ、絶大なサポートをしてくれましたけどね。」
NICに入ったときはTOEFLが320点(CBTで40点台)ぐらいしかなかった。
「でもNIC修了時には550点台の半ばまで上がりました。もともと留学を考えたのは、将来は技術職か研究職につきたいと漠然と考えていて、論文はほとんど英語だから、それなら英語は出来たほうがいいし、最も興味があった天文学もアメリカのほうが進んでいるからでした。英語は必要だから必然的にマスターできたんだと思います。」

◆楽しんだシャスタ・カレッジ、勉強漬けだったUCサンタバーバラ

渡辺さんは当初はカリフォルニア北部の田舎町にある2年制のシャスタ・カレッジに進学。勉強もしたが、ここではとにかくあらゆることにチャレンジした。
「ここで出来た友達の父親が飛行機のインストラクターだったんです。それで休みのときとかにただで乗せてもらったりして…。操縦させてもらったこともありますよ。もちろん2人乗り飛行機で後ろでライセンスを持ってる友達も操縦可能な状況でしたけどね。」
興味は空だけでなく、陸でも…。
「あと車を改造してレースにも出たりしてました。車に詳しい友達がたくさんいて、エンジンを丸ごと取り替えたりして…。田舎町だったから、ほかにやることもなかったんですよ(笑)。」
勉強面ではお気に入りの先生がいて、その先生のクラスを3つも取った。
「仙人みたいなおじいちゃんの先生なんですけど、いつもペットボトルを持って授業をやるんです。興奮してくると、たまに「わかってるのか?」とか言いながら投げつけてきた(笑)。」
2年を過ごし、州内の4年制大学に編入申請。UC バークレーとUC サンタクルズ校にも合格したが、天文学で有名なUC サンタバーバラを選んだ。
「サンタバーバラでは一転して勉強漬けの毎日。授業は難しいし、密度は濃い。でも最先端を学んでいる充実感がありました。研究室では、大気中からでは見えない光を捕らえるために望遠鏡を気球に載せて大気の上空から宇宙を覗くようなこともやりました。そうすると、はるか遠くまで見えるんです。」

◆出会いを大切に

かつて勉強なんてしていなかった生徒が、アメリカに行き、天文学でトップクラスの大学の学生として、勉学に励む。海外進学の本質がそこにある。
「学ぶことって、いつでも出来ると思うんです。もともと僕も30歳ぐらいまでは天文学の研究生活かなーと漠然と考えていたけど、その前に少し『世の中の役に立つことをしたい』という思いが湧いてきて、就職することにしました。でも、いつでも学校には帰れますよね。望みさえすれば…。」
渡辺さんのもとには毎日クライアントから多くの問い合わせが寄せられる。当然ながら、みんなその道のプロ。入社間もない渡辺さんが質問に答えられるのか? 答えはイエス。
「だって、うちの製品に関しては僕のほうが“曲がりなりにも”プロですから。もちろん頼りになる先輩が助けてくれるからなんですけど…。」
渡辺さんが順調な人生を送っているように見えるのは、その先輩のような人との出会いを大切にしているからに他ならない。
「これまで色々な人との出会いや様々な物事に挑戦できる機会がありました。ラッキーですよね。そして感謝の一言。もちろん、その機会というのも、自分から掴もうと行動に移さなければ直ぐに逃げてしまうものなんでしょうけど。」
人生は人との出会いで作られる。でも同じ人に会っても、全ての人が同じ影響を受けることはない。出会いを自分の成長の糧にできるのは自分だけ。そして、そこで大事になってくるのが好奇心と感謝の心。そんなことを渡辺さんの笑顔が物語っていた。


日本ナショナルインスツルメンツ株式会社:
コンピュータベースの計測・テストオートメーション製品のパイオニアとして業界をリードする米国ナショナルインスツルメンツの日本支社。米国Fortune誌の「The 100 Best Companies to Work For」(アメリカで最も働きがいのある会社)に5年連続で選出されている。日本国内においては平成12年度「男女労働者に優しい職場推進企業」制度において東京都知事賞・能力活用賞を受賞している。


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