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同窓生インタビュー

<2004年秋>
岡村雅さん NIC第13期生 神奈川県立松陽高校出身
カリフォルニア大学サンディエゴ校経済学部 05年3月卒業
4月より富士通株式会社勤務

海外進学は「特別なこと」ではない
 〜学びたいものがあれば、場所は関係ない。


◆目指すは最強のNo.2


翌日、リクルート社を招いての就職セミナー開催を控えていた岡村さんは、主催する日本人学生会の副会長を務めている。
「日本人学生会に入った当初は、会がまだ発足して半年足らずだったこともあって、組織としての体をなしてませんでした。ただパーティーをやるだけのような…。私はやるからには、ただの学生サークルではなく、しっかりした組織にしたかったので、スタッフの役割を明確化したり、PR用のウェブサイトを開設したり、色んな施策を実行しました。」
学内だけでワイワイやるのではなく、対外的にも認められる組織にしたかったという岡村さん。お金の管理も透明にし、リクルート社を呼べるまでにした。
「私は目指すのは最強のNo.2。それは自分の長所・短所をよく分析し、見極めた上でたどり着いた結論です。あまり表に出るのは好きじゃないし、向いてもいない。だから組織作りとか、裏方として力を発揮することに注力するんです。」
人間にとってトップになることだけがゴールではない。人にはそれぞれ向き不向きがある。適材適所という言葉があるように…。
「自分のポジションは自分で決める。この感覚はアメリカでは普通のことですよね。」

◆するべきことをする精神力

そんな岡村さんは経済学を専攻し、来年の卒業を控えて、すでに日本の大手電機メーカーに内定している。
「就職活動は本当によく考え抜いた上で、応募先も絞り込んで進めました。日本の大学生は何十社も受けるというけれど、それは何も考えていないことの裏返しに過ぎない。『この会社に入りたい』という真剣な思いがないのにエントリーシートなんて書けないと思うんですけどね…。」
実際、岡村さんがエントリーしたのは数社のみ。
「じぶんのやりたいことが見えているから、それが実現できる会社は自然に絞られてきます。だから必然的にエントリーする社数も少なくなります。」
就職活動に限らず、岡村さんの目から見ると、多くの人がすべきことをしていないし、考えるべきことを考えていないという。
「たとえば大学でドロップアウトしてしまう人を見ていると、決まって『するべきこと』をしていない。授業に出ること、まともな生活をすること。そんな普通のことさえしない。頭の良し悪しじゃなく、普通にするべきことをする精神力の問題ですね。」
そんな岡村さんが内定先で「やりたいこと」とは何か?
「社会基盤作りです。この会社はITを中心にして、日本のみならず世界のインフラ作りに関わっている。これは、高校時代から興味を持っていたこととつながっています。」

◆アメリカがいいとか日本がいいとかじゃない

岡村さんが海外進学を決めたのは高3の夏。それ以降、受験勉強はやめ、大手スーパーでバイトを始めた。
「それまで考えたこともなかったんですけど、素直に『スーパーというのはこんなふうに成り立っているんだ』ということに驚くとともに興味が湧いたんです。経済の仕組みというのは、こんな身近にあったんだという…。」
そしてアメリカで経済学を学び、一つの結論に達する。
「経済はアメリカと思ってましたけど、日本の経済システムだって悪くはないと思うんです。どちらがベストとかじゃなくて、ベクトルが違う。悪く言われる日本の終身雇用だって社会的には意味があることなんですから。」
大学教育に対しても、その考えは同じ。
「日本でもアメリカでも、学問の面だけ見れば、そんなに大差はないと思うんです。だから私の中では、その意味では両者は同列にある。」
とは言うものの「アメリカでは、学問以外の面で得るものが計り知れない」という岡村さん。
「それこそが海外進学の価値だと思ってます。」

◆自分の人生は自分のもの

では勉強以外で得たものとは?
「まずは自立心。やることなすこと全てが自己責任になる。たとえば短大からここに編入するとき、手続きが上手くいっているのかどうか不安でしょうがなかった。来てからも本当に正式に編入できているのかどうか、なかなか確認できなかった。以来、何をやるにしても先に確認するようになりました。」
また多様性を認める社会から得るものも多い。
「日本にいると日本がすべて。だから客観的に日本を見ることがむずかしい。アメリカには多様な民族がいて、個人を尊重し、多様性を認めている。それにここからはメキシコがすぐ近くなんですけど、行ってみるとすごく貧しい。自分に出来ることは何なのかと考えてみたり…。多様性の中にいると、考えるきっかけがたくさんありますね。」
何もしなければ何も始まらない。「夢は語るだけじゃだめ」と熱く語る岡村さん。
「私の人生は、NICのことを知って、資料請求のはがきを1枚出したことで変わった。ポストの口にはがきを持っていき、指を離したとき、スカッとした。自分の人生は自分のもの。誰でも一歩踏み出す勇気が必要ですね。」
岡村さんは今度はどんな『はがき』を指から離すのだろう。

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