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同窓生インタビュー

<2000年>
木村慶一さん NIC第1期生 東京・暁星高等学校出身
ネバダ州立大学リノ校経営学部卒
日本貿易振興会(JETRO)勤務

自分の常識を壊しに行こう!

Q.どんな高校生でしたか、そしてなぜ留学を選んだのですか?

A.普通の高校生だったと思います。政治や経済に興味があって、でもその頃は将来何をやりたいかというのはありませんでした。というよりも高校生で将来を決めたくなかったんです。漠然とこれからは英語とコンピュータを道具にすることは必要だろう、とは感じていました。大学在学中、アメリカでいろいろ試して自分に向いてそうなことは見つけようと思っていました。

Q.NICの1年間はどうでしたか。

A.私がいたのは、留学がまだそれほど一般的でない時代。ひとくせも、ふたくせもあるクラスメートが多かった気がします。問題も与えられて、その中で答えを書いていくよりも、レールがしかれていないところでやりたい、土俵の広いところで勝負したいという仲間が集まっていました。勉強は当時から厳しかったですよ。先生はみんなネイティブスピーカーで、できないと評価は下がるし、プレッシャーはいつも感じていましたが、幸いTOEFLの点も順調に上がっていきました。

Q.アメリカでの大学生活はどうでしたか。

A.最初の学期は本当に大変でした。私がリノについたのは1989年、ちょうど今のブッシュ大統領のお父さんであるジョージブッシュが大統領に就任した頃。当時は日本人の学生はほとんどいなくて、日本人留学生向けのじょうも少なかったです。最初から多くの読書量を必要とする政治学や社会科学系の科目をたくさんとってしまったんですが、今から思えば自殺行為(笑)。教科書を読んでも読んでも終わらない。授業にもついていくのが精一杯で、そのときに内容が理解できずに、終わってから先生に聞きに行くこともよくありました。毎日が勉強しているか、食べているか寝てるか、1日が24時間であることを体で実感していました。そうした経験もあって、学生サイドのサポートのための日本人学生会を有志とともにつくりました。情報交換や大学との交渉、他国の留学生たちとの交流などの活動を積極的に行うことで、日本人留学生共通の悩みやトラブルが多少は解消されたと思っています。

Q.現在の仕事について聞かせてください。

A.私のいる日本貿易振興会、JETROというのはいわば日本の貿易と投資振興の最前線の仕事をするところです。政府、経済産業省の貿易と投資振興に関する政策を実施する機関として、海外では大使館員と同行して相手国の政府高官とともに政策の落としどころを探ったり、逆に現場から助言したりと、朝から夜遅くまで息をつく暇もない忙しさですが、毎日がとても充実しています。当然、海外出張も多いし、海外赴任もある。私も先日インドから3年10ヶ月ぶりに帰ってきたばかりです。インド駐在中はインド国内16都市、アジア諸国は出張等で14〜15カ国23都市に行きましたが、「これはこういうものだ」という常識や先入観がガラガラと崩れていくことがよくあります。自分がそれまで持っていた常識とはケタ違いの価値観を持つ人は世界にはたくさんいる。それは旅行じゃわからない。自分の持っている「常識」を壊すのは楽しいものです。

Q.留学であなたは変わったと思いますか。

A.自分の意見を主張できるようになりました。アメリカではディスカッションとプレゼンテーションの繰り返し。いつも意見を求められるし、自分を表現することが大切なんです。もともとあまりしゃべる方ではなかったので、最初はそれが苦痛だったんですが、その場の状況で最適な判断を下し表現するいい訓練になったと思います。高校は好きなことをやればいい時期.それに対して大学は時間と体力とお金の限り、精一杯いろんなことをやってみて、自分に向いているものを見つける時期だと思うんです。私はそれができたと思うし、今、仕事をしていても大学時代の経験があるからやっていけるんだな、と感じることがあります。

Q.将来について、聞かせてください。

A.今の仕事が面白いし、続けていきたい。そしてもっと勉強して自分をレベルアップさせることでいい仕事をしていきたいです。今後も自分と家族が幸せになることを判断の基準にしていきたい。留学というチャンスをくれた親に感謝しています。僕にも今年2歳になる子供がいるんですが、彼が大きくなって岐路に立ったとき、チャンスをあげられる親に自分もなりたいと思います。

Q.高校生のみなさんにメッセージをお願いします。

A.今はスペシャリストの時代といわれていますが、時代が求めるものは常に変わっていきます。今すぐ就職のことを考える必要はないと思います。まずはいろいろ手当たり次第やってみて、自分のベースとなる基礎知識や経験を身につけてください。有名大学に行って、一流企業に就職するのが必ずしも幸せになるとは限らないのですから。大学時代にとにかくいろんなことにチャレンジしてみて、生涯をかけてもいい何かを見つけることが大切だと思います。


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