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同窓生インタビュー

<2004年秋>
神田真里さん NIC第12期生 静岡県私立浜松海の星高校出身
カリフォルニア州立大学サンディエゴ校 国際経営学部マーケティング学科

意思あるところに、道がある
 〜意思がないところには道がない。「周り」という川に流されるだけ。


◆スペイン語もマスター

「サンディエゴはメキシコ国境に近いから、スペイン語を聞く機会が多いんです。だから最初は興味本位で習い始めたんですけど、生来の負けず嫌いが高じて、今はもうペラペラです。先生から『クラスで一番うまい』と言われたときはうれしかったですね。」
明るくそう話す神田さんは今、SDSUで国際ビジネスを学んでいる。
「将来は大学院まで行って、ビジネスだけじゃなく言語学や国際関係も学びたいです。高校時代は単純に日本の大学の外国語学部を考えていたんですけど、受験勉強がつまらなくて…。そんなときオーストラリアにホームステイしたときのホストファミリーからの手紙に励まされたんです。『好きなことをやればいいじゃない』と書いてあって、私は英語もビジネスも国際関係も全部学びたいと思ったので、もう海外進学しかないと。」
そして様々な機関から資料を取り寄せ、母を連れて話を聞きに行き、NICを選んだ。
「実際に海外進学しているNICの先輩の話を聞くと、みんな生き生きしているイメージがあったんですね。それで私より母のほうが乗り気になって(笑)。」
今ではそんな『生き生き』した人間の仲間入りをしている神田さん。
でも渡米直後には、大変な思いをしたという。

◆渡米直後の試練

「こっちに来て1週間ぐらいで、帯状疱疹にかかってしまったんです。大学病院に行って、電子辞書片手に必死に状況を説明しましたね。でも専門用語がさっぱりわからない…。結局、絶対安静ということでやむなく帰国しました。へこみましたよー。もともと落ち込むほうじゃないんですけど…。」
同級生から後れを取ってしまうことに不安を感じた神田さんだが、別の大学に進学していた友人からの手紙に元気付けられた。
「その手紙には『人にはそれぞれのペースがある』と書いてあったんです。私には私のペースがあるんだ。焦ることなく、ゆっくり行こう。どんなことがあっても、私は私、他人は他人。そう心に刻み込みました。」
でも、のんびりとしてもいられない。神田さんは帰国2週間後にはまたアメリカに戻ってきた。
「夢があったから、すぐに帰って来れました。思い返すと、この病気の経験が本当に私のターニング・ポイントになってますね。それまで挫折なんてしたことなかったけど…。その後も、苦労とか悔しい思いとか色々ありましたけど全部乗り越えてこれたのは、この経験のおかげです。」

◆「自分の信じる道を行く」

人にはそれぞれのペースがある。それはみんなわかっているようでわかっていない。
「日本で感じるのは、何歳では○○で、何歳では○○でという、年齢を基準にした考え方。アメリカではそんなこと気にしないですよね。大学は4年で卒業するものと決まっているわけでもないし、一度休学して戻ってきたり、メジャー以外の勉強もして卒業が長引いたり、人それぞれ。私は自分のペースでじっくり好きなことを学びながら、人間的に大きくなりたいです。」
実際、専門的なことも学びつつ、人間的に成長する機会も多い海外での大学生活。
「課題図書で読む量が多いからタイム・マネジメントの方法も身につくし、リポート提出も多いから自分の頭で考える習慣が身につく。クラスは問答法で進むから、自分が思っていることをすぐに相手に伝える能力も身につく。英語はまだまだ完璧ではないけれど、グループ・スタディーでは英語の良し悪しではなく、考えを聞いてくれる。だからどんどん積極的になれます。」
そんな毎日の中で、次第に「自分の中に核となるものが出来ていくのがわかる」という神田さん。
だからいま、「自分の信じる道を行く」と堂々と言える。

◆オプションが増える海外進学

「そういえば私の好きな言葉があるんです。中学3年のときの担任の先生が、卒業のはなむけとして、みんなに贈ってくれた言葉なんですけど、『Where there is a will, there is a way.』。意思のあるところに道がある。聞いたときは『えーっ』という大きなショックで、心に残りました。いまでも、辛いときに思い出します。」
この言葉、逆に言うと、意思がないところには道がない。「周り」という川に流されるだけ。
「私は今までの人生で『みんなと同じこと』をしてきたことに、もったいないと感じる。私はやりたいことをやって、生き生きとした人生を送りたい。アメリカには色んな人種、宗教、バックグラウンドの人がいて、その中にいると私は外国人というよりも「私」を意識する。「○○人だから」ではなく「私」と「あなた」の対等の関係。だから「みんな一緒はつまらない、みんな違って当たり前」という感覚がある。それが気持ちいい。」
「日本は窮屈だった」という神田さんだが、日本を嫌いなわけではない。
「将来のビジョンはたくさんありますよ。こっちにいるとオプションが増えるので。でもやっぱり将来は日本の役に立つことをしたいですね。生まれた国だから。」
そう思えるようになることは、海外で学び生活することで得られる最大の財産の一つ。神田さんは困難を乗り越えながら、着実に一歩一歩、自分のペースで前に進んでいた。

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