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同窓生インタビュー

<2005年6月年>
木村真樹子さん NIC第13期生 東京都・跡見学園高校出身
カリフォルニア州立大学チコ校政治学部国際関係学科05年5月卒業
イギリス国立ブラッドフォード大学大学院国際紛争解決学専攻05年秋入学予定


アメリカでのLearninng Processは、
漠然とした夢を「本当の夢」に変える。

今学期は卒業に必要な残り2科目、テロリズム政治学とフランス語を学んでいます。秋からはイギリスのブラッドフォード大学への大学院に入学が決まっています。

チコ校の国際関係学科の特長は、経営学部などと異なり、必修科目が少なく、自分で学びたい科目を選んで履修できる選択の自由度が高いところです。いろんなことを学びたいという人にとってはとても向いていると思います。

これまでで一番印象に残っているクラスは、やはりModel United Nations(モデル国連)のクラスでしょうか。これは一年間続けて取るクラスなのですが、リサーチを主として、国連加盟国がどのような外交政策をとっているのかを学び、秋にラスベガスで開催される、大学別対抗のモデル国連の地区大会に参加し、そこで優秀だったメンバーが春にニューヨークで開催される全米大会に参加できるというものです。

昨年はチコ校はロシア役で参加しました。ロシアは常任理事国なので、参加しているCommitteeもとても多く、その数は18に及びます。私はEconomic Social Councilという委員会のメンバー役を務め、アメリカ人のクラスメイトと二人で委員を務めました。これは、自分がロシアの外交官になったつもりで外交的にプレゼンテーションを行ったり、レポートを発表するというものでした。ここで気をつけなければならないことは、決して自分を出してはいけないということ。外交というのは、相手の国があって始めて成立することですから、自分の意見を主張するだけでなく、相手国と交渉するということが大切となります。事前にロシアがこれまでどのような政策をとっているのかも事前に細かくリサーチしていくことも当然必要となります。昨年は春のニューヨークでの全米大会で私たちのチームは全米2位の成績を収めることができました。

今年は、インドネシア役で参加していました。実は去年の6月から12月まで、アフリカのガーナ大学に交換留学に行っていたため、秋のラスベガスの地区大会に参加できなったのですが、先生から全米大会に参加しないかというお誘いを受け、春の全米大会に参加しました。今回はGeneral Assembly(国連総会)に参加し、2年連続で全米2位、Position Paperという論文の部門では全米で優勝することができました。チコ校は過去30年くらい連続して入賞している全米でも屈指の優秀大学なんです。

モデル国連に参加することは高校時代にNICを見つけてからの夢でした。NICのパンフレットにチコ校の国際関係がモデル国連で有名なことを知り、実際にチコ校に来てからも、3年生になってからは、このモデル国連に青春をかけたといっても過言ではありません(笑)。

こっちに来てからぶつかった壁は、やはり英語でした。ついたその日に入寮したのですが、そこでネイティブの学生と交流する機会があって、いろいろ話をしたのですが、「自分の思っていることを伝えられない」つらさを初日から味わうことになってしまいました。今となってはいい思い出なのですが、もともと性格的にも表に出る性格でもなく、思いを伝えられなかった悔しさは今でも覚えています。そして無事にチコについたことを実家の両親に報告するために電話をしたのですが、そのときに悔しさと寂しさで思わず泣いてしまったんです。それを機会に、クラスにいったら隣の人に自分から話しかけたり、カフェテリアで食事をするときにも自分から友達に話しかけたり、授業以外でも、世間話や政治などのまじめな話も、ネイティブの学生と積極的に話すように心がけるようになりました。

いよいよ卒業を迎えて、思えば本当にこっちに来てよかったと思います。チコは小さな町で、人もみなフレンドリーで、すぐに友達もできるし、みなとてもやさしいです。おかげで性格もオープンになったし、いろいろなことに積極的に行動できるようになりました。NICは高校の先生に推薦してもらいました。森田先生お元気ですか!あのときに森田先生にNICのことを教えてもらえなかったら今の自分はいないわけだし、こうやってモデル国連に参加することもなかったと思います。

将来の夢は、今はまだ模索中です。もともと国際貢献に興味があって、国際政治を学ぶことを選んだわけですが、良いことも学んだと同時に、国際政治の裏側や汚いところも見ました。貧困問題や、お金の力が政治力につながること、国連の悪いところ、問題点なども学びました。また、アフリカにいたときに、欧米圏の人が主宰するNGOにも参加したのですが、そこでもやはり欧米人が地元の人の上にたっている、という身分格差を、身をもって体験しました。大学院に行こうと明確に決断したのもアフリカでの生活が決め手になったのですが、もっと深いものを大学院で追求して世の中をよりよいものにするために少しでも力になりたい。アフリカに戻って仕事をしたい、というのもあります。たとえばアフリカからアメリカやイギリスの大学に留学する人をサポートするような仕事もいいですね。かれらはきっと自分の学んだことを生かして国を良くしてくれると思いますから。

私にも高校生の妹がいますが、日本の高校生は、「やりたいことはあっても何となくやらない・・・」という人が多いと聞きます。欲がないというか、やはり努力しなくても、モノがあふれている、ということがそういった甘えにもつながっているのかな、とも思います。当たり前になんでも手に入ると感謝の気持ちって忘れてしまいますよね。また親や周りの大人たちも、彼らをほめたり、勇気づけたり、ということをあまりしないことも影響していると思います。

私はNICでもアメリカにきてからも、先生や周りの友達にほめられることで自信をもつことができました。何かをやると"Makiko, You did a really good job!!"、 "Good try!!"といってくれます。その一言にどれだけ人は励まされやる気がでるのかを、もっと多くの人に知って欲しいな、とも思います。

今、何でもできるのは、周りのサポートがいろいろあるからであって、けして自分ひとりの力ではないし、反対に、これだけやってもできないんだから・・・、といって簡単にあきらめることもしてほしくないです。私も日本にいたときは、両親と早くはなれたいと思っていましたが、いざ離れてみて、初めて親のありがたみを感じました。

夢をもって、外に出て修行して、そして現実の社会を知って、自分に何ができるかを考える。それがLearning Processだと思うし、漠然とした夢を、「本当の夢」に変えていくことができると思います。皆さんもぜひがんばってください。

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