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同窓生インタビュー

<2005年>
高嶋 友美さん NIC第13期生 長野県立上田東高校出身
カリフォルニア州立大学チコ校博物館学/音楽教育学ダブルメジャー

「やれることは最後まで、機会があるのなら今のうちに」

現在、私は人類学部の一分野にあたる博物館学と、音楽学部でのピアノ専攻という、いわゆるDouble Majorと呼ばれる二重専攻にて、ここチコに通っています。今学期の主な授業は一般教養から歴史と天文学を、専攻分野からは考古学とMusic theoryと呼ばれる音楽理論、実技討論にあたるStudio、そして個人レッスンのクラス。そこにKeyboard Pedagogy(ピアノ教授法)という、いわゆるピアノの先生になるための授業も加わり、少し欲張りな学期といったところでしょうか。授業以外ではTAをやっていて、キーボードの科目を履修している学生のサポートをしています。先生がお休みの時には授業の代行を務めることもあり、また授業外での活動としてオフィスアワーも持たなければならないので、時間をとってマンツーマンでピアノを教えたり、宿題のヘルプなどもしていてなかなか忙しい毎日を送っています。

それでもまだ『少し欲張り』でしかないところがちょっとしたポイントでしょうか(笑)。実は昨年は丸々一年間休学していたんです。一年ぶりにチコに戻ってきて、今はまだ徐々に体を慣らしている最中なのでこれでも控えめなほう。こうして挙げてみるとちょっとしたものかもしれませんが、実はそうでもなかったりするんですよ。実際、他の活動に時間を割くことが出来たので、先日行われた学内のピアノのコンクールでも二位に入ることができたりしました。

今取っているKeyboard Pedagogyは、本来ならピアノ専攻の学生が一度卒業したあとにとるクラスなのですが、担当の先生から強く推薦されて卒業前からとることになったものです。また本来の、入学時に選択した人類学では、キュレーターになるためにももっと専門的な知識をと思い、博物館学で学士を取る予定です。Double Majorそれも私のようなまるで分野が被らない二重専攻は卒業が他の学生よりももう少し時間がかかりますが、今はあまり気にしていない、気にしないようにしているというのが正直なところです。やれることは最後まで、機会があるなら今のうちに、という思いがその最たる理由です。

チコは小さい町なので、住みやすくて暮らしやすいところです。一方で刺激が少ない町でもあるので、遊び場所がほしい人にはあまり向いていないかもしれません。反対に自分のやりたい勉強がめちゃめちゃ好きで、とことんやりたい、という人には最適の場所だと思います。またこれはあまり知られていませんが、ヨーヨーの博物館がアメリカで唯一チコにあり、年に一度ヨーヨーの全米大会も開かれているんですよ。

勉強以外では、ACF(Asian Church Fellowship)という教会の中のコミュニティに参加しています。もちろん聖書を学んだりするのですが、それ以外にも大学の外で行われるイベントにも参加する機会が多く、また教会には留学生もアメリカ人もたくさん集まるので、友達もたくさんできます。

ほとんどの留学生がそうであるように、私も英語ではとても苦労しています。例えば私は日本語で文章を書くのはとても得意で、日本にいたときには実際に小説で原稿料をもらっていたくらいなのですが、いざ英語で書くとなると日本語ではできていた表現方法が英語ではどうしてもできなくて、結局先生に「何を言いたいのかがわからない」と言われたこともあります(笑)。いわゆる比喩とか暗喩とかですよね。英語になると文章の書き方がわからない。苦手意識は今も強くあります。

会話の方も、発音を矯正するために試行錯誤を繰り返したりして。とにかく耳にする言葉を聞こえるとおりに話そうと思い、何回も何回も一人で練習したことをよく思い出します。私はピアノをやっているせいか、人より耳が少しだけ優れていたおかげもあり、この練習のおかげで今はACFの友達やクラスメイトにも、日本人の英語に聞こえない、と言われるくらいまでなりました。

この冊子を読んでいる人には高校生の方が多いと思います。また最近では多くの人が、親や周りの人に反対されて留学をあきらめる人も多いと聞きます。でももし誰かが反対してくれたなら、それはむしろ幸せなことです。なぜなら反対されることで、本当に自分がそれをやりたい理由をもう一度、理論的に、そして客観的に考えることができるからです。逆を言えば、もし反対している人が納得するまで自分で自分のしたいことを説明できないなら、酷でしょうがそれはけして成功へ繋がることはないでしょう。

そういう私も、毎日いろいろな思いを抱きながら暮らしています。不安に思ったりすることもありますし、人前で緊張する癖のおかげで、頭から言葉や暗譜してた楽譜がとんでしまい失敗することもしばしばあります。でも大切なことは、何をやりたいのかちゃんと理解した上でそれをとことんまでやること。そして機会を逃さないこと。それをやれる環境がここにはあります。もしそういった思いがあるのなら、ぜひその思いを実現してほしいと思います。


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