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同窓生インタビュー

<2004年>
濱口裕子さん NIC第14期生 長崎県私立活水高校出身
キール大学心理学&教育学専攻


「NICで変わった私」

「私はとにかく人を助けながら生きていきたい。」キール大学からインタビューのために駆けつけたマンチェスター大学のカフェテリアで、胸のうちから一気に吐き出すように話し続けた濱口さん。その胸に秘めた想いを語ってもらいました。



昔から子ども好きで・・・


心理学と教育学を専攻しています。キール大学は学際教育に力を入れていて、専攻を2つにするというのが基本なんです。もともとは犯罪心理学をやろうと思っていたんですけど、むかしから人と接することと子どもが好きなので、いまはカウンセラーを目指して、心理学と教育学にしました。ラッキーなのは、ここキール大学は教育学の分野では全英トップランクなんですよ。
もともと犯罪心理学に興味を持ったのは、むかしテレビのドラマで観たときの影響ですね。タイトルとかは覚えていないですけど夜にやっていた番組で、いつも母と一緒に観て色々話し合っていた記憶があります。番組では犯人は最後には捕まりますけど、現実の世界では捕まらないことも多い・・・。とくに子どもを相手にした犯罪は許せないので、「私が絶対見つけてやる!」っていう思いが強くありました。
そんな私を見ていた母が、留学して犯罪心理学を勉強すれば?って薦めてくれたんです。母はむかしから留学に憧れていたみたいなんですよ。

自分の経験を生かして人を助けたい

私は小3の頃、いじめられた経験があります。本当につらくて「私は生きている価値があるの?」っていつも悩んでいました。でも幸運だったのは、両親とか親友とかが一生懸命助けてくれたんですね。
いじめで自殺する子どもって多いですけど、彼らは助けがない環境にいるんだと思います。私は自分の経験があるから、彼らを助けることができると思うんです。
私は中・高一貫教育の女子高に行っていました。女子って一度グループを作ると、ずっと同じグループで行動しますよね、何をやるにしろ・・・。それがもとで色んな問題が起きるんです。それで学校にはカウンセラーが常駐していたんですけど、私はそのカウンセラーの仕事を手伝っていました。これはいい経験になりましたね。
私はとにかく人を手助けしながら生きていきたい。でもそのためにはまずは自分が幸せにならないとダメ。自分が幸せだったらそれを人に分けてあげることができる。幸せでもない人が人を幸せにはできないですから・・・。

NICで積極的になった

イギリスに来て良かったですよ。でもその前にNICに行ったことで私は変わりました。何と言うか、ちゃんとモノを頼むようになったんです。それまでは両親に対しても受け身だったんですけど・・・。イギリスでももちろんそうなんですけど、NICでも授業のときに何か発言しないとダメですよね。最初はこれがなかなか出来なかったんですけど、先生から「とにかく思っていることを言いなさい」と言われて、「言っていいんだ!」と思ったんです。今思えば当たり前のことかもしれないんですけど、それまではどこか自分を抑えているところがあったんです。それですぐに癇癪を起こしてしまったりして・・・。NICでそれが取り払われたんです。NIC時代の冬休みに実家に帰ったときに、父親と議論になって、今までだったらいじけるか、かんしゃくを起こしていたんですけれど、そのときはきちんと自分の意見を言ったんです。そうしたら父から言われましたね。「変わったな」って・・・。
イギリスを選んだのは、友人がたくさんいるからなんです。母が長崎で小さな国際交流グループを作っていて、そこで知り合った人たちがたくさんいるんですよ。高3のときに弟と一緒に来たことがあったんですけど、アットホームな感じでイメージも良かったですしね。

「あなたが好きなことをやっているのが幸せ」

イギリスに来てからは親の大切さも身に染みて感じるようになりました。親がいないと何もできないというか、親が心配してくれているから頑張れるというか・・・。親って代えられないですからね。ちょっとホームシックになることもありますけど、そういうことを自分のホームページに書いて親に伝えています。直接だと恥ずかしいので・・・。

最近、専攻を生物学に変えようかなと思っているんです。先生がいい人で、授業が楽しいんですよ。あと先日、友人が「これどういうことなんだっけ?」って聞いてきたので一緒に考えていたら、すごく面白かったんです。生物ってこんなに面白かった?っていう感じで・・・。
今になって専攻を変えて大丈夫かなと思うこともありますけど、親は言ってくれるんです。「あなたが好きなことをやっているのが幸せ」って。


自らの過去の苦い経験を人生にポジティブに生かす・・・。これは出来そうでなかなか出来ないことだったりします。でも濱口さんはそれを自然に目指している。それは周囲の助けがあってのことだとはいえ、その助けに甘えることなく、着実に成長してきたからこそ出来ること。イギリスでもっと色んな経験を積み、さらに成長し、将来に活かしていって欲しいと思います。


キール大学 http://www.keele.ac.uk/


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