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同窓生インタビュー

<2004年秋>
井上奈保子さん NIC第14期生 福岡県私立福岡雙葉高校出身
カリフォルニア大学ロサンゼルス校 言語学部


「学ぶこと」は面白い
 〜大事なのはステップを踏むこと。

◆憧れだったUCLA

福岡の高校生だったとき、ある留学雑誌に載っていたUCLA留学生のインタビュー記事を読んで憧れたという井上さん。
いま、自分もそこにいる。
「今学期から編入してきたばかりですけど、憧れだった場所にいま自分がいることができて、信じられないくらい嬉しいです。でも入るのが目的じゃないから、満足しちゃいけないですけどね。」
だから忙しい授業に加えて、大学の無料英会話プログラムにも参加している。
「ロースクールの学生とか、専門知識はあるけどフォーマルな英語をマスターしたい学生が通っているプログラムです。幅広い年齢層の人がいて、面白いですよ。」
そんな井上さんは教師になることを目指しており、専攻するのは言語学。言葉の仕組みを専門的に学ぶ学問だ。
「UCLAという学校自体に憧れてたんですけど、ラッキーなことにここの言語学は全米でもトップクラスなんです。」
サンタモニカ・カレッジにいたときは言語学のクラスはなかったので、専門クラスは編入してきてから取り始めたという。
「でも、ここに辿り着くまでのステップがものすごく重要だったと思います。」

◆重要だったステップ

井上さんはNICからまずはリノ校でサマー・クラスを取った後、サンタモニカ・カレッジに入学。2年間学んだ後、UCLAに編入してきた。
「それぞれの場所で、いつも私は一杯一杯でした。色々なことがあったけど、それを乗り越えて来たので強くなった。そのうえで今ここにいるということが大事だと思いました。」
渡米当初は「英語をマスターするにはオープン・マインドになれ」と言われたが、そんなに簡単にはいかなかった。
「内気な性格はそんな簡単に変わるものではない。2年たってようやく慣れた感じです。」
トップスクールに編入するには、短大でほとんどオールAを取る必要がある。そのため出来るだけ易しいクラスを取る学生もいるが、井上さんはそうではなかったという。
「私はとにかく興味のあるクラスを取ったんです。せっかく高いお金を払ってるんだから…。でも大変でしたよ。動物学のクラスを取ったときなんて、ミミズとかネズミを解剖して、先生のところに見せに行かなきゃならなかったりして…。」
サンタモニカ・カレッジはUCLAのすぐ近くにあるので、UCLAの教授が教えに来ていることも多い。
「しかも世界中から学生が来ているので、色んな友人も出来ましたね。」

◆精神的に強くなったNIC時代

夏休みに日本に帰ってNICを訪問した井上さんは、カウンセラーから「前よりもずっと強くなったね」と言われた。
「一度すごく悩んでいたときにカウンセリングに行ったことがあったんです。そのときのことをカウンセラーの方は覚えていてくれました。NICでは、オールAを目標にしていて、ここで上手くやれないとアメリカに行ってもダメというプレッシャーがあったんだと思います。でも1年間でかなり精神的に強くなりましたよ。」
また福岡出身の井上さんは、東京生活を経験できたことも大きいという。
「ここでもステップを踏んだことが重要なんです。東京を知った上でアメリカに来ることには、メリットが多いですね。視野も広がりますし。」
UCLAに来てからも少し視点が変わる。
「将来の選択肢が広がったというか…。日本に帰って教師をやるだけではなくて、色んなオプションが見えてきました。翻訳の資格も取ろうかと考えてますし…。」 とは言うものの、最終的に目指すのは教師だ。

◆目指すは「面白い授業」ができる教師

高校時代を振り返ってみると、英語の授業に楽しさが感じられなかったという。
「言葉はもっと面白く教えられるんです。面白い授業をすれば、みんな自然に覚えていく。私が今取っている言語学のクラスも、暗記型ではなく、学生の質問で授業が進んでいきます。言葉の仕組みにはすべて理由がある。文法だってむかしはつまらないと思っていたけど、出来上がってきた理由を学んでみると、すごく面白い。授業が工夫されているから、どんどん引き込まれていく感じですね。」
教師の教育に対する取り組み姿勢も学んでいる。
「教師というのは神ではないけど大人のシンボルであったり、お手本であったりしますよね。その教師が生き生きしていないと、生徒も生き生きしない。教える教科に教師が熱中していないと、生徒もつまらないと感じる…。日本には生き生きしていない教師が多いと思います。」
「生き生きとして面白い授業が出来る」教師を目指す井上さんは、これから英会話教師のボランティアも始めるという。
「とにかく今はやれるだけのことをやりたい。時間も限られているし。」
そして、教育の果たすべき役割をこう考えている。
「NIC時代の友達のインタビュー集を読むと、みんな『こういう道に進みたい』と言っていたところにちゃんと行ってるのがすごいと思う。嬉しくなるし、自分も頑張ろうという気になります。自分の進みたい道に進ませるためのサポートをするのが教育ですよね。」
人が人に説得力を持って伝えることが出来るのは、自らが経験して体得したことのみ。井上さんは、自らが目指す教育を今、自らが体験している。

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