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同窓生インタビュー

<2004年秋>
日下彩さん NIC第14期生 東京都私立東京女子学園高校出身
カリフォルニア大学サンタバーバラ校 映画学部


勉強漬けの毎日だけど、好きだから続けられる。
 〜日本の大学生が羨ましいときも…

◆NICで、何をやりたいのか、深く考えた

卒業生マイケル・ダグラスも資金サポートをするUCSB映画学部。
日下さんは2004年9月に編入してきた。
「短大(ビュートカレッジ)では日本人もそこそこいましたけど、ここにはほとんどいない。映画学部には私一人だけ…。でもそうなると逆に不安だったりするんですけどね。」
いまは一からの友達作りに励んでいる。
「住んでいるのは一軒家なんです。夫婦が仕事で別の場所に引っ越しているんですけど、そこの娘がハウスシェアする人を探していて、私が部屋探しのウェブサイトに登録していたら電話がかかってきたんです。いまはもう一人の子と3人で暮らしています。」
そんな日下さんだが、当初は観光学部を考えていたという。
「もともと接客業が好きなので、観光客のサポートをする仕事がしたいと思っていたんですね。でもNICのときに色々カウンセリングをしてもらううちに、『観光の仕事は、別に観光学部で学ばなくても出来る』と思うようになって…。」
そして、学生時代には何を学ぶべきか、もっと深く考えるようになった。

◆将来のことより「いま好きなことをする」

「専攻を決めるのに、あまり将来のことを考え過ぎるのもどうかと思ったんです。それで、就職に有利だからといった理由で学部を選ぶよりも、とにかく『自分の好きなことをしよう』と思って、映画学部にたどり着きました。」
小さい頃から映画好きだったという日下さん。でも映画監督になりたいとか、こういう映画を作りたいとかいう野望まではない。
「映画に携わっていられればいいという感じですね。映画って、お金を払ってわざわざ観に行くもの。スイッチを入れたらいつでも見られるテレビとは違う。映画を見ているたった何時間かで自分のしたことのないこと、するかもしれないこと、絶対しないこと、などを疑似体験できるということが映画の魅力だと思います。色んな感情が刺激されて、幅広い視点から世の中を見れると言い換えてもいいですね。」
写真撮影のために普段は立ち入れないフィルム貯蔵室に教授と一緒に入る。何千本ものフィルムを見て教授に聞いた。
「卒業までにこれ全部観れますか?」
「それは無理だと思うよ。」
本当に映画が好きらしい。

◆たまに「これでよかったのか?」と思う

いま自分の好きなことをやれて幸せという日下さんだが、最近、日本の大学に行っている友人と話すとき、少し羨ましくなる。
「なんというか楽しそうなんです。日本の大学もそれなりに大変だろうけど、実家から大学に通って、バイトも出来て、自由に使えるお金もあって…。たくさん旅行とかしていて、ちょっと羨ましい。」
でも海外進学は「自分で決めたこと」だし、みんなには出来ない貴重な経験もしているので、留学できていることが凄いことだと思う。
「それでもたまに『私も日本の大学に行ってたら、あんな感じで、気楽に楽しめたのかなー』と思うときもあるんですよね。就職のこともそう。」
「私はまだこれから、どうやって就職活動しようかと考えている段階なので…。それに海外の大学では、本当に遊ぶ時間ってなかなか取れないですよね。このまま就職したら、『友達にはあった自由な時間が私にはいつ来るのかなぁ』って思ってしまう…。」

◆住んでみないとわからないアメリカ

人は自分のやりたいことをするとき、何かを犠牲にする。
学生時代に「遊ぶ」という面では、確かに日本の大学に行くのと海外に進学するのとでは、大きな違いが出る。
「でも、よく考えたら、私は彼らには経験できないことをしている。旅行ではわからないアメリカを体験しているし、色んな価値観にも触れることが出来ている。これは、すごい財産になると思いますね。ちょっと会っただけ、ちょっと話を聞いただけで、それがすべてのようになってしまいがちなのが旅行。生活したら、もっと深い体験が出来ますから。」
いま日下さんは、もう一つ犠牲にしてしまったものがあると感じている。
「家族との時間かなぁ。親は海外進学を決めたときも反対せずに応援してくれていました。アメリカに来てから、それまでは当たり前すぎて気づかなかったことに気づくようになったんですけど、その一つが家族と共に過ごす時間の大切さなんです。それを改めて実感したんですが、そういう意味でも海外に学びに来るということはたいへんですよね。」
離れてみて初めてわかる日本、そして家族の意味と大切さ。
そんな経験はどんな分野に進もうとも、必ず生かされるはずである。

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