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同窓生インタビュー

<2005年>
秋葉政哉
さん NIC第15期生 千葉県立市原中央高校出身
サリー大学財政数学科


ヨーロッパで学ぶ「日本に欠けたモノ」
 〜自分の軸(プリンシプル)を持とう!

◆スーツを着るにはワケがある


NICの15期生に、1人一際目立つ学生がいた。場違いな雰囲気を醸し出しながらも臆することなく、いつもスーツを着て通ってきていたからだ。そして今、サリー大学のキャンパスに彼はいた。もちろんスーツ姿で・・・。
「僕がイギリスを選んだのには3つの理由があります。まず成金ではないお金持ちの多いヨーロッパで投資ビジネスを学びたかったのが一つ目、簡単に近所のいろんな国に行けるという立地条件が二つ目、そして三つ目が変わっているかもしれませんけど、スーツを違和感なく着れるという点です。」
小学校高学年以来、スーツを着続けているという秋葉さん。そこには彼なりの哲学がある。
「スーツには職人の心が入っていると思うんです。モノ作りに対する職人のこだわりというか・・・。僕は教育でも何でもクオリティーに一番こだわるので、そこに惹かれているんですよ。」
そんな秋葉さんの「哲学」は、そもそもの海外進学のきっかけにもなっていた。

◆テーマは「日本再生」

「小学生のころからパソコン、なかでもセキュリティー分野に惹かれるものがあったんです。ネットワーク化が進むにつれてサイバーテロとかハッキングとかの危険が増してくる。それで高1の時、ある日本の大学のオープンキャンパスに行って教授に話してみたら『日本ではまだあまり研究が進んでいないから海外に行った方がいいよ』と言われたんです。」
もともと海外には興味があった秋葉さんだが、決定的な転機は高3のときに参加した県教育委員会主催のアジア訪問プログラムだった。
「1週間ほど、東南アジアを周ったんです。現地の高校などを訪問したんですけど、貧しいのにみんな生き生きとしていてパワーがみなぎっていた。日本はどうかと考えた時に、世界有数の豊な国でありながら、パワーが一切感じられない。日本人がこのパワーを持てば必ず再び世界一の国になれるのになと、自分の国に大変情け無さや落胆を感じました。そしてこれが、もっと他の国を見てみたいという留学の動機であり、日本再生という夢への動機になりました。」
学びたいことと経験したいことが海外にあることを確信した秋葉さんは、インターネットでNICを見つけ色々調べてみた。掲示板などもチェックしてみたが、教育のクオリティーに関する不満は書かれていなかったという。
「それが一番大事なこと。だからNICに決めました。」

◆今は「壁」にぶつかっている最中

実体験をもとに海外進学を志し、実現してきた秋葉さん。そんな彼も今、壁にぶつかっているという。
「ファンデーションコースのときに、コンピューターの先生と毎日2時間ぐらい話していたんですけど、あるとき彼が今の専攻である財政数学を薦めてくれたんです。セキュリティー分野で生きていけるのは有名ハッカーとか天才的な能力を生まれつき持っていたような人ばかりで、自分はそのなかでやっていけるのかと考えていたときだったので、財政数学であれば、コンピューターをビジネスに生かすという発想でやっていけると思ったんです。」
それで思い切って専攻を変更し、サリー大学へとやってきたものの、同じような不安がまだある。
「財政数学は将来必ず役に立つと思ったのですが、僕は良く考えると数学センスはあまりない・・・。好きだけれど、センスがない。これから3年間専攻すると考えると恐怖。でも、さらによく考えると、センスのあるものは、それこそ逆に学ぶ必要はないんじゃないか?と。」
だから超えられない壁ではないと楽観的だ。
「僕はイギリスが自分の“居場所”だと思えるぐらい好き。ここまで来るまでの日本での生活が人生の“壁”だったような気もしているぐらいですから、これぐらいの壁はどうってことないですね。」

◆「決して自分を失わず、自分を常に持って行動する」

常に自分自身と向き合い、いま何が自分に必要なのかを問い続けているように思える秋葉さん。
でもその根底には、確固とした自分の軸がある。
「最初に話したスーツの哲学は、僕の性格を現しているんです。『決して自分を失うことなく、常に自分を持って行動する』。これが僕の生き方。人の話は聞くけど、譲れない部分は絶対に譲れない。」
将来、支援したい日本の中小企業は、大企業と違う独自のこだわりとクオリティーの高さで世界に誇れるレベルの高さを持っている。それは大量生産されるスーツではなく、オーダーメイドのスーツに他ならない。そこに秋葉さんは共通点を見出す。そして最後にこう付け加えた。
「いま自分がいる環境をよりよく改善すること、もしくは改善しようとする意気込み・・・。これこそが『生きた人間』の形ですよね。それをしないのは死んでいるのと同じですよ。」
それは、ぬるま湯に浸りきった日本の同世代の若者に対する、メッセージでもあった。

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