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同窓生インタビュー

2005年6月
勝又美依さん NIC第15期生 神奈川県立小田原高校出身
カリフォルニア州立大学チコ校行動科学部社会福祉学科 06年5月卒業予定


「変えたい」という強い気持ちがあれば、
必ず良い結果を生み出せると思う。

チコ校の社会福祉学科は、1学年40人くらいととても少人数です。私の学年では留学生は私一人です。今学期は、学期で60時間のインターンシップを市内のday care centerで週に二回行っています。発達障害のある成人へのサービスを行っているセンターなのですが、セルフケア、職業訓練、コミュニケーション力・社会適応力向上、作業療法などセンターにあるさまざまなプログラムの中でのクライアントとの関わりがすごく楽しいです。ケースマネージメントやインテイク、法律や社会保障などについても学んでいます。来学期からは最終学年で、学期で240時間のインターンシップを2学期間やることになるので、より一層忙しくなりそうです。06年の5月に卒業を予定していますが、卒業後しばらくは、アメリカで仕事をして、それから日本で働くか、アメリカで大学院に行くかを予定しています。

 NICを修了後は、レディングにあるシャスタ・カレッジで一年間学んで、準学士号をとって、3年次からチコに編入してきました。チコに編入してきてから約9ヶ月ですが、チコは田舎で、物価も安く、自然がいっぱい、のんびりしていてとても良いところだと思います。

アメリカに来て苦労というか、挫折というか、そうですねえ、NICでの一年間がかなり大変だったので、大変な課題や忙しいのには準備できていたと思います。シャスタ・カレッジでの一年間は、勉強面では大きな壁にぶつかることなく過ごせましたが、チコに編入して、ソーシャルワークを専攻してから、新しい「英語の壁」にぶつかった様な気がします。職業柄、カウンセリングをしたりもするし、スピーキングもライティングもネイティブ同様の英語力が要求されるんです。ほとんどのクラスはディスカッションが中心でペーパーもたくさん書く。今やっと慣れて来た感じですね。クラスメートはみんな仲が良くて、お互い励まし合える存在。毎日挑戦だけど、充実しているし何より楽しいですね。

今では前向きに行動するようになりましたけれど、高校までは、物事に対する姿勢はどちらかといえばネガティブだったんです。NICにいたときは学生会の書記をしたり、アメリカに来てからも、たくさんのチャレンジに出会って苦労をしてきた中で、辛いと思うことも乗り越えれば成長できる、どんな経験も自分の実になると信じられようになりました。

アメリカに来て、とても印象深くのこっていることは、シャスタ・カレッジにいたときのバースデーパーティーですね。渡米後6月から8月の3ヶ月間は、チコ校でサマーブリッジをとったのですが、その後8月下旬からシャスタに移りました。それから3ヵ月後の10月の私の誕生日に、寮の留学生・アメリカ人の友達がたくさん集まってSurpriseの誕生日パーティーを開いてくれたんです。シャスタは日本人も留学生もすごく少ないし、自分が求めてきた英語に浸かれる環境にはいたけれど、その分はじめは友達作りにも環境に適応するのも大変で悩んでいた時期もあったので、この誕生日にとても感動したことを覚えています。

現在チコでは、タウンハウスに、中国、ベトナム、香港からの留学生と4人で共同生活をしています。家賃は光熱費を含めると月に約330ドル位です。

アメリカに来て驚いたことのひとつは、人の接し方が全然違うということでした。チコは小さい町で人はとてもフレンドリーで、知らない人でも目が合えばニコって笑ってHi!って声をかけるし、スーパーにいっても店員さんは、"Hi! How are you doing? "って声をかけてくれる。そうゆうのアメリカで好きなことのひとつですね。あとは、アメリカではある年齢を超えると完全に大人として扱われるんですけど、もし誰かが悪いことをしていたとしても、周りはある程度の注意しかできない。「いいことをしても悪いことをしても自分の責任、本人の意思を尊重するべきだ」という考え方が徹底していて、人の人生に口出ししないんですね。「それは○○が選んで決めたことだから。」という風に友達もいうんです。そういう社会にいると、自分自身の行動にももっと責任を持つようになるし、自分とは違う考え方を持って生きている人のことももっと尊重するようになるし、自然と考え方も変わってきますね。

ソーシャルワークの基本概念に、「人はだれでも生まれながらに平等で、同じように可能性を持っているが、それを生かすための強さや能力は、個人と環境の相互作用に大きく影響される」というのがあるんです。ソーシャルワーカーの仕事は、こういった個人のより幸せになる権利と能力を信じて、社会的に弱い立場にいる人をサポートしたり環境に働きかけたり、あきらめている人をあきらめないでがんばろうと思えるように手伝いをすることなんです。今これを読んでいる方の中には進路で悩んでいる人もいるかもしれませんが、進路選びに同じことが言えると思うんです。何でもいいんですけれど、何かを変えたいという気持ちがあるのであれば、NICでも、海外でも、だれでもきっとがんばれるし満足のいく結果がいつかきっと出せると思うんです。周りに自分の思いをサポートしてくれる人が今いなくても、とりあえずそれを続けること、そうすればだんだんと認めてもらえるのではないでしょうか。私自身も高校1年のときからNICを希望していたんですが、最初は両親に反対されました。それでもねばり続け、学校の成績も上げて、両親もそこまで本気ならと応援してくれるようになったんです。私の場合、ソーシャルワークを勉強したいという気持ちと、それを支えてくれている家族やその他の大切な人たちが、大きな柱になって私を支えてくれています。やりたいことがある、ということは、その人にとってはとても強みだし、絶対に自分にも周りにも変化をもたらすと思うんです。自分の選んだ道にも、当たり前だけど困難はたくさんあると思います。そこでそれを乗り越えられるかあきらめてしまうかを決めるのは、「どんなに難しくても時間がかかってもこれがどうしてもやりたい」という気持ち。これ以上に強いことはないと思います。

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