TOP
第19期生
第18期生
第17期生
第16期生
第15期生
第14期生
第13期生
第12期生
第11期生
第10期生
第9期生
第8期生
第7期生
第6期生
第5期生
第4期生
第3期生
第2期生
第1期生
同窓生インタビュー

<2008年初頭>
福本愛梨沙さん NIC第17期生 兵庫県立北摂三田高校卒
ハートフォードシャー大学 ファッション専攻

今は寝る暇もなくてクタクタですが、それが心地いい

◆われた父親からの言葉


「イギリスがやっと好きになりました。」
これが、愛梨沙さんの最初の言葉だった。
辛かった高校時代を乗り越えて、NICに入った。NICではLIという下から2番目のクラスからスタート。寝る暇もないくらい勉強した。そしてNIC修了後はケンブリッジでアートファンデーションを履修。ここでも寝る暇を惜しんで勉強した。そしてやっと入学できた大学。だが、大学1年目は・・・暇だった。NICやファンデーションの時と比べて易しい課題、勉強したいのにできない環境、すべてがイヤになり始めていた。

「これを打破するためにはどうしたらいいか考えて。。。泣きながら母親に電話したこともありました(笑)。」
アメリカやベルギー、日本の学校に行った方が自分のやりたいことができるんじゃないかと思い、いろいろ学校も調べ始めていた。しかし、そこで、仕事で世界各地を飛び回っている父親からの『一つのことを続けることは一番難しいけど、一番大事な事なんだよ。』という言葉に救われ、大学に留まることを決めた。

そして大学2年目、やっと「寝る暇もない生活」が戻ってきた。1月には世界的な有名ブランド【Jenny Packham】で2週間のインターン(実習)も体験できた。
「友達の中には、他のブランドでインターンをしても雑用しかやらせてもらえなかった子もいましたが、私の場合には幸運にも、実際にドレス作りに参加させてもらえたり、カッティングやビーディングなど様々な技術を教えてもらう事ができました。 デザイナーの方やスタジオで働いている人達もフレンドリーで本当に良い人達で、色々な話を聞かせてもらう事ができ、貴重な体験でした。」
長期の休みにはまた【Jenny Packham】で働く予定だという。

2月は、London Fashion Week というコレクションが、National History Museumで開催されるが、愛梨沙さんは昨年約15つのショーのバックステージアシスタントを担当し、今年はJenny Packhamでやる予定だという。


◆しんどいのは当たり前

イギリスに来て変わったことは?の問いには、
「度胸がついたことですね。インターンの前にもポートフォリオを持って一人で面接に行ったのですが、高校時代の私には想像もできないこと。いろいろなところで場数を踏むことで自信がついたんだと思います。」 今NICで学ぶ3つ下の弟のことも、遠くから少しだけ心配しながらも、その目には力強さがみなぎっている。

仲が良いのは、フラットメイトのChrista(フィリピン人)、Sarah(イギリス人)、そしてLinda(オーストラリア人)の3人。みんな本当に『スゴイ』らしい。2月にはクラスメイトとともに三泊四日でパリに研修に行くのだという。『スゴイ』と思える仲間と一緒に学べることほど恵まれることはない。

イギリスでの生活も3年目を迎え、将来の道もようやく見えてきたという愛梨沙さんは読者へのメッセージとして次のように話してくれた。
「幸福な人の人生なんて、なんの面白みもない———クロード・ソーテ(映画監督)の言葉です。つらい、しんどいのはいつものこと。今は寝る暇もなくてクタクタですが、それが心地いい。イギリス人学生のほとんどは自宅通学ですが、留学生は、自分の身の回りのことは全部自分でやらなければならないし、英語は何年やっても難しい。でもそれもすべて当たり前のこと。しんどくても何かに失敗しても無駄なことは一つもないし、必ず実になるんだと、今は心から思います。」

卒業制作では、クラスで選ばれた人達だけが卒業ファッションショーで各自のコレクションを発表できる。「学生一人ひとりが自分のブランドをつくり、企画書からデザイン、縫製まで全部自分でやる」のだという。

人生、山あり谷あり。登って下って、を繰り返す。でも歩いた人だけが分かる。自分の足跡は決して消えないことを。


>第17期生トップに戻る

Copyrights c 2003- NIC International College in Japan All Rights Reserved.