★最新インタビュー★ |
1940年生まれ、元都立高校教師の海外留学挑戦
〜ワクワクする毎朝「今日は何が起こるんだろう?!」〜
NIC第13期生 小林紀代子さん
サウス・ベーロ大学 東洋医学大学院在学中
目の前の答案用紙に没頭し、ふと気がつくと、静まり返った教室に残っている学生は自分だけ。
そこに教授が歩み寄り、じーっと顔を見て優しい声でそっと言った。
「キャシー(紀代子さんのニックネーム)、オーケー。もう十分だ。がんばっているんだから」
出来具合は50点ぐらいだということはわかっていた。普通だと落第である。
でも教授がくれたのは合格点。
「アメリカの教育は、私を見捨てない」
都立高校の教師を定年まで勤め上げてから留学に挑戦した「教育者」の目に映ったのは、
そんな「心の通った教育」だった。 |
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小林紀代子さん(写真中央) |
「私は何十年も教職の身でしたから、カンニングだけは絶対にやらないと決めてたんですけどね」
そう笑う紀代子さんだが、ほかのテスト中にも、教授のところに質問に行くとヒントをくれるし、周りの学生たちも「寄ってたかって(笑)」答えを教えてくれる。それは、クラスでは常に一番前に座り、一生懸命学んでいる姿をみんなが理解して助けてくれているわけだが、それに甘えてばかりいるわけでもない。テストの後には常にレビューを行って知識はしっかり習得するし、人一倍の努力もする。そして念のために、こう付け加えた。
「もちろん普通の学生のカンニングには日本以上に厳しいのも、アメリカの教育ですよ」
◆NICとの出会い
実は紀代子さんがNICと出会ったのも、「テスト中」だった。
「進路部にいて、生徒の色んな進路相談にのっているうちに、自分自身の進路も色々考えるようになったんですよ。でも、どの学校のパンフレットを見てもピンと来ないし、満足できない。そんなある日、テストの監督をしながらふと目に留まったのが、教室の後ろの棚に置いてあったNICのパンフレットだったんです」
もともと52歳のときに試しに受けた英語テストの結果が「中二レベル」。そこで毎週末、英会話学校に通い始めて8年近くが経ったころだった。
「パンフレットには、『手厚いサポート』があると書いてあったし、載っている学生たちの写真や文章から真剣さも伝わってきたから、ここなら、と思いました」
そして定年1年前の夏休み、NICの夏期講習に参加。
「パンフレットの内容が本当かどうか『チェック』に来たんですけど、先生も学生も私を自然に迎え入れてくれて、『やれる』と確信しましたね」
そして無事に定年を迎えた翌年、紀代子さんの姿がNICにあった。
◆すべての原点となった1年間
「いまの日本には厳しさがない」
そう嘆く紀代子さん。
戦後、養女にも出され、本当の厳しさの中を生きてきたからこそ、その言葉には重みがある。でも、NICでの1年間は特別だった。
「世界のどこに行っても、これだけの厳しさはないですよ。今の時代、ちょっとした英語力とお金さえあれば、留学は簡単にできます。でも、母国で仲間たちとハードな1年間を体験して、それぞれの志望先へと羽ばたいていくという過程は、短いながらも人生の中で必ず計り知れない大きさをもってきますよ。私は思うんです、NICの1年間は10年分の価値があると」
そんなハードな1年間を共にした仲間とは、いまでも連絡を取り合っている。そこにはもちろん年齢の壁はない。
「NICから羽ばたき、海外では様々なサポートで守られ、帰国したときには気軽に戻ってこれる。ここはまさに私の原点です」
◆夢に向かって
いま紀代子さんが通うのは、ロサンゼルス郊外にあるサウス・ベーロ大学(South Baylo University)の大学院。東洋医学を専門的に学べる大学である。渡米当初はまだ英語力が足りなかったため、UCLAの女子寮に住みながらESLクラスへ通学。サウス・ベーロには2004年に入学してきた。
もともとは、教師時代に演劇部の顧問をやっていたこともあり、スタンフォード大学で演劇療法(サイコドラマ)を学ぼうと考えていたという。でもESL時代に学内のカフェで脂っこいものばかりを食べていたりしたせいか、医者から「このままでは肝臓がやられますよ」と言われて、資金的な事情もあり進路変更を考えた。そして医学の道、とくに東洋医学に興味を持ち、いろいろ学んでいくうちに、のめり込んでいった。
「東洋医学というのは、西洋医学に見放された患者が頼ってくるところです。だから、東洋医学の知識だけではなく、西洋医学の知識も持っていないと話にならない。ここでは4年間で両方を学ぶんです。マッサージも、針治療も、太極拳も全部です」
そしていま、紀代子さんが目指しているのが2つの博士号(Oriental Medical DoctorとPhd.)の取得。その後は、クリニックを開く道もあるが、後進の指導にも興味がある。
「いまは大学の中にあるクリニックでインターンをしてますから、目標達成まであと一息です。でもまだまだこれからですよ。いまの私はカイコみたいなものです。毎日毎日桑の葉を食べて絹を作っている。やがてサナギになり、そしてチョウになって羽ばたいていく。この分だと、100歳まで生きないと、もったいない!」
ここ数年、本気で学びたい社会人が増えている。
NICにもそんな「Young at Heart」な学生が増えているし、親子留学の例も増えている。これはアメリカを始め欧米では普通のことであるし、サウス・ベーロ大学にも入学当初は年上の学生(73歳)がいたという。
「とにかく私が今一番言いたいのは、年をとっていても夢さえ持っていれば『やれる!』ということです。いつでも、だれでも、どこでも、自分が望みさえすれば学ぶことは出来るんです。そして頑張っていれば、周りのみんなが助けてくれるし、夢が向こうからやってくる。夢が降ってくるんです!」
最後に紀代子さんはすべての「学びたい人」へそんなメッセージを残して、ふたたびアメリカに飛び立っていった。 |
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<反響>
13期生 Yさん
わたくし事、NIC卒業ののち順調に渡米先も卒業した後、ゆっくりと御校の熱いメッセージを見る機会が無かったのですが
少々頑張りすぎてしまい今年2ヶ月ほど休職をもらいこの期にいろいろなメッセージを読ませていただきました。
やはり御校のおかげか某外資系ホテル業界に就職できたのですが
日々英語と戦いながらも日常会話、学生生活とは違うものを常に感じてジレンマを起こし、同僚とビジネス英会話学校を探していました。
その最中、ハリウッド大学院大学の案内や同じキャンバスで学んだ紀代子さんのメッセージがあり、
全ての欲求が爆発してメールしてしまいました!!
<中略>
御校受験当初は興味半分であったものの卒業した時より、年を重ねるたびに御校への感謝の気持ちが積っていきます。
貴重な体験をありがとうございます。
またNICが年々成長していることに誇りを感じております。
書中で申し訳ありませんが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
16期生 Tさん
お元気ですか?お久しぶりです。
10月に入り、日本は紅葉が始まる季節ですね。
こちらサンフランシスコは、9月から気温が上昇するのでやっと夏本番といったかんじで、
オフィス街ではTシャツ姿のサラリーマンが多く見られます。
紀代子さんのインタビューを読ませていただいて、
とても感動したので、一言メールさせていただきました。
何歳になっても、チャレンジし続ける精神を忘れないようにと思いました。
NICのスタッフの方が、サンフランシスコにいらっしゃるんですね?
お力になれることがあればと思っているのですが、インタビューは
仕事上の理由で、今回は控えさせていただきたいのですが、
前回帰国した際に、NICに立ち寄れなかったので、お会いできたらなぁと思っています。
ご多忙でしたらまたの機会でも結構です。
20期生 Tさん
お元気ですか?
いつもいつもメールの配信、ありがとうございます。
楽しく読ませてもらってますよ!あんまりじっくり ゆっくり読む時間はあんまりありませんが。。。 (泣)
今回のメールに乗ってた人たちのインタビュー読ませ てもらいました。もう鳥肌が立つくらい感激してしま いまいしたよ!なんか、NICに入る前や、NICにいたころ のわくわくと ドキドキを思い出しました。
とっても元気をもらいました☆ありがとうございま す。
あたしもいつか。。。こんな風に誰かに元気をあげれ るくらいになりたいなぁ。。。。
あたしは今、ノーステキサス大学の大学院にアプライ してるところで、受かれば(!!!!!)冬のセメス ターからいくことになります。あたしが勉強したいと 思っているプ レイセラピーの分野では世界で一番充実 したプログラムを提供しているところです(そう聞い ています)。
ぜひあたしが受かるように願っていてください!!
冬に日本に帰るとき、東京によれたらNICにも立ち寄り ますね!!!
それでは。
お体に気をつけて。
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11期生 Sさん
こんばんは。NICのニュースメールいつも楽しみにしています!
今回、小林さんのインタビューとってもよかったです!
写真に写っていたのは、廣田理事と近松さんですか??
私も、NICに足を運びたくなりました。
これといって、人に自慢できるようなことは今はしていませんが、ヤフー掲示板やミクシなどでNICの話をしたら、「実は興味があるんです!」っていう知り合いができて、実際にNICに入った人もいるんですよ。^^
私も、必要があれば、NICを宣伝してます〜。
小林さんですが、
本当、退職されてからまた勉強をスタートして、留学されたなんて、本当素晴らしいですね!
私も今英検1級の勉強を真剣にやっていますが、なかなか資格取得までこぎつけられていませんよ…。
ですが、
車の中で、podcastという、アメリカのニュース番組を聞いて、1級対策をしています。
いつも、思うことですが、
「留学時代が一番勉強していたなぁ」
「またアメリカには住みたいけれど、勉強は十分やったなぁ」って、達成感ばかり溢れるんです。
この前の4月にNICの同期(DVCのサマーブリッジが一緒だったメンバー)と6年以上ぶりに再会したのですが、
みんな、留学したこと自体にとっても満足していましたが、その後の就職先には全然満足していなかった様子でした。
そこで提案ですが、
留学後も社会人として満足させるために留学中にしておくべきこと特集なんかを提案されてはいかがでしょうか。
…といっても、「満足度」には個人差がありますが、
社会人として成功されている方(ナントカ宏美さんというシンガーの方など)から学生時代にがんばったことなどを聞いて
それをメールで配信してもいいんじゃないかなーって今思いました。
私も、留学時代には仕事をいろいろと考えてカナダに残る選択肢をもっていたので、
手に職をつけるべく、専門学校でパラリーガルみたいな資格をとってカナダ移住の決心でカナダのUBCに編入しました。
いろんなことがあって、結局日本に帰国しましたが、私は仕事にもプライベートにも毎日満足していますよ^^
教員の免許状もそろそろ申請して取得するつもりです。
今すぐには教員にはなるつもりはなく、英検1級をとってから、という目標でやってきています。
失敗談を聞くよりも私も、NIC出身者の成功体験談は興味があるし、
また、NICの友達ともあまり連絡をとっていないので、充実した私生活をしている人の話しも聞きたいなって思っています。
長くなりましたが、またメールを楽しみにしています。 |
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★最新インタビュー集★ |
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My Mission CHANGE イギリス現地学生インタビュー Vol. 3
「変わりたい人へ。」
あなた自身があなたの人生のプロデューサー。自分の未来を変えるのは、自分自身。 |
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小林豊明さん NIC第18期生 大阪桐蔭高校卒
バース大学薬学部(学部3年+大学院1年=4年制コース)
NICの1年間は本当に楽しかった。人生で一番楽しかった。イギリスよりも楽しかったです(笑)。 |
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菅原舞子さん NIC第18期生 宇都宮短期大学付属高校卒
キングストン大学グラフィック&写真専攻
クラスメイトがみんなやる気があって、自分ももっとがんばろうっていう気になれる。 |
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深澤佑介さん NIC第18期生 静岡県立富士高校卒
リバプール・ジョン・ムーアズ大学 サッカー科学専攻
サッカーを通して日本を世界へと発信し日本のイメージを変えたい。 |
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奥田文香さん NIC第16期生 岐阜県聖マリア女学院高校卒
セントラルランカシャー大学教育学部 08年6月卒業
好きなことを勉強すると、吸収力も努力の度合いも違う |
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藤原和樹さん NIC第17期生 愛媛県立川之江高校卒
王立農業大学 農学(作物生産科)専攻
食糧問題はこの先30年でもっと深刻になってくる。自分の学んでいることを生かして世界に貢献したい |
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福本愛梨沙さん NIC第17期生 兵庫県立北摂三田高校卒
ハートフォードシャー大学 ファッション専攻
今は寝る暇もなくてクタクタですが、それが心地いい |
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柳澤拓也さん NIC第18期生 筑波大学付属坂戸高校卒
ハートフォードシャー大学 航空工学&マネージメント専攻
状況は常に変化する。周りをよく見て、そのときそのときに合った判断を。 |
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楯石絢子さん NIC第18期生 宮城県石巻市立女子高校卒
ロンドン大学SOAS校 政治学&開発学専攻
自分の人生のプロデューサーは自分自身で、自分が主導権を握っている。 |
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黒川めぐみさん NIC第18期生 広島県安田女子高校卒
ロンドンメトロポリタン大学 ビジネス&プロダクトデザイン専攻
一心不乱 |
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渡邊奈緒さん NIC第15期生 群馬県立太田女子高校出身
ロンドン大学SOAS校大学院 日本語応用言語学専攻 08年9月卒業
同大学言語学部07年6月卒業
人間、何か目標が無いと、だらけてしまうと思うんですよ。少なくとも私は(笑) |
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須田洋史さん NIC第11期生 新潟県立佐渡高校卒
グラスゴー美術大学院美術専攻、米国・シカゴ美術大学美術科卒業
現地で"生きよう"と思う事で得るMOBILITY、適応能力が自然に作風にも現れてくる |
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NIC My Mission IDENTITY アメリカ現地留学生メッセージ集
大陸からの情熱リアルストーリー「こっちのお湯は熱いぞう〜◎★」 |
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NIC Interview 2007 SUMMER in U.S.A. 厳しさの先に、夢がある、海外進学 |
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