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同窓生インタビュー

<2007年秋>
平口裕子さん NIC第15期生 都立八王子高陵高校出身
ファッションインスティチュート オブ デザイン&マーチャンダイジング ビジュアルコミュニケーション学科
The Fashion Institute of Design & Merchandising(FIDM)  AA in Visual Communication



◆挫折からの再チャレンジ


FIDMはロサンジェルスのダウンタウンにある、私立の美術大学である。そこで裕子さんは、ビジュアルコミュニケーションという、デザインやビジネスなどファッションに関するさまざまなことを勉強している。特に裕子さんが力を入れているのは、ファッションスタイリングのクラス。将来ファッション雑誌のスタイリスト兼エディター になるという夢がある。

「今年の12月で卒業なのですが、今、LAの出版社でインターンをやっています。日本人のための雑誌を作っている会社で、先日は、ファッションデザイナーのチャーリーラプソンのメディアレセプションにも行かせてもらって、来年のコレクションもみせてもらいました。」

実は、裕子さんは最初、イギリスへ進学した。ケンブリッジでアートファンデーションをやった後、London College of Fashion(LCF)に合格、ファッション・メイクアップ科に進学した。 「メイクの勉強がしたくて、イギリスの大学を選んだのですが、いろいろなことが重なって6ヶ月で挫折したんです。」

ケンブリッジでのファンデーションの時は、ほとんどのクラスが5人以下の少人数。しかしLCFはとても大きな大学で、埋もれそうだったという。
「課題がポンと出されて、あとは野放し。先生もやりたい人がやればいい、という厳しい環境で、学生間の競争もとても激しかったんです。」

それでも1学期間は頑張ったが、大きな出来事に遭遇する。 「授業は休まなかったし、留学生だから人の倍やらなくちゃいけないと思って一生懸命頑張っていたんです。一方である台湾人の留学生が、ほとんどクラスに来ていなかったのに、学期末の評価は彼女の方が上だったという事実を知ってしまって。。。」ショックだったと同時に、メイクという分野は自分に本当にあっているのかと、疑問を持ち始める。

◆自分の決断には責任をとりなさい

LCFではメイクのクラス以外にもFashion Stylingというクラスをとった。
「メイクアップは顔だけ、そして女の人をメインにするという、限られたもので狭い分野だなって思ったんです。そんな時スタイリングのクラスでFashion Stylingとは、ただ単に洋服をコーディネイトするだけではなくて、メイクもヘアーも照明すらも含めた、ある意味全体の雰囲気を作りだすというものだと教えてもらいました。学んでいてとてもおもしろかったし、こっちの方が自分には向いているのではないかと思ったんです。」

LCFをやめるかどうか悩んだとき、母親に電話で相談した。母親は、 「自分で決断しなさい。その代わり、自分で責任をとりなさい。」 この言葉で退学を決意。新たに学校探しを始めた。

◆誰でもやり直しはできる

そして偶然、このFIDMを見つけた。
「FIDMは設備もいいし、NICと同じようにオフィスアワーもある。先生にEmailを送っても、返事がすぐ来ます(笑)。LCFでは、やる気があっても実力が伴わないとOUT、っていう感じでしたが、ここでは、やる気があればサポートしてもらえるので、すごくモチベーションが上がります。自分にとても合っていると思います。」

最初はLCFをやめたことがマイナスになるのではないかと思ったという裕子さん、「でもそのことを話したら、逆に励まされたんです。裕子はもう一度、頑張りたいって思ったんでしょ?だったら大丈夫だよって。気持ちさえしっかりしていればどんな人でも受け入れてくれる、そういう前向きな考え方がアメリカのいい所だと思います。」

サポートはあるといってもそこはファッションの世界。競争が厳しいのはどの国も同じだ。
「FIDMでも学生同士はライバルです。デザイン科の学生は、友達にでも、盗作を防ぐために自分のデザインを最後までみせないんです。」
ビジュアルコミュニケーションのクラスは1クラス10名以下の少人数で、今は本当に『学んでいる』実感があるというという裕子さんは、インターン先で日本の某有名出版社の編集者と出会った。 「今、Portfolioを作っていて、卒業後に採用試験を受ける予定です。」

夢が変わるのは悪いことではない、と自らの体験から裕子さんはメッセージをくれた。
「再スタートはぜったいできる。私はNICに入ったときは、一番下のHBから始まって、過去を振り返ってみても決して順調だったとは言えません。それでも自分のやりたいことにはいつも正直だったと思います。やりたいとおもったらやる。自分自身で体験しないと、納得できないんです。とりあえずやってみるというフットワークの軽さって大事だと思います。イギリスとアメリカの両方を経験できたのも今となっては大きな力になっていると断言できますし、それは何より私の留学生活を支えてくれた家族、周りの人たちのおかげだと心から感謝しています。」

最近は、勉強とインターンの両立で睡眠時間も4時間ほどだという裕子さんは、インタビューを終え、元気にまたクラスに戻っていった。

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