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同窓生インタビュー
2005年6月
吉村壮司さん NIC第15期生 千葉県昭和学院秀英高校出身
ワシントン州立スカジットバレー・カレッジ 05年6月卒業
05年8月 ワシントン州立大学 電気電子工学部 3年次編入予定
前もって予測し準備していれば、「壁」は挑戦へのステップになる。 |
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今学期でスカジットバレーカレッジでの生活も終わり、いよいよ来学期からはワシントン州立大学の工学部3年次に編入します。今学期はPhysics (Electricity and Magnetism)、Math、Chinese、Ceramics、そして太極拳のクラスをとっています。
NICでもそうでしたが、アメリカに来てから、自分にとって勉強はとてもやりやすくなったと思います。高校まではどこか勉強をやらされている感じがありました。でも、ここでは授業に自分から参加する参加型の授業が多く、ただ授業に出席してノートをとっているだけではだめで、自分がどう思ったか、何を感じたか、ということも重要視されて、いかに授業中に発言するかが今では自分の楽しみです。さすがに最初の頃は「授業中に手を上げて意見を言う」という事自体、恥ずかしくて出来ませんでした。でも、授業中に発言した方が先生やクラスメイトに自分の事をアピールでき、そして相手も自分の事を理解してくれることが段々分かってきました。
勉強以外では、日本語のクラスのボランティアをやっていました。日本語を学んでいるアメリカ人学生の会話の相手をするんですが、日本のことなどもたくさん聞かれるので改めて日本について勉強したりなど、自分自身についてもためになることが多々ありました。特に一番困った事が日本語の作文の採点をしている時、ある学生が「私の犬はいつも家を食べます。」と書いていて、文法的には合っているのですが、意味的には間違っていて×を付けるべきか、減点するべきか、はたまた○をつけるべきなのかと。それともアメリカンジョークなのか!?と一人混乱してしまった事もありました。その他のボランティアでは、ハロウィーンの時、お店を開いている知り合いのお手伝いで仮装行列の子供達にキャンディーを配ったり、病院へのクリスマス募金の一環として行われるオークション用の約4メートルもあるクリスマスツリーの飾りつけを手伝ったり、アメリカならではの、ボランティアも体験しました。
こっちに来て実感した事の一つに、「英語はひとつじゃない!」というのがあります。どうしても日本人は自分の英語に自信が無かったりすると無口になりがちだと思うのですが、ルームメイトが在米韓国人と在米アフリカ人だったという事もあって、最初は彼らのアクセントが全く理解できなかったのですが、一緒に暮らしていくうちに、だんだんとアクセントも理解できるようになりました。それと同時に、なにも自分の英語を恥じる必要はなく、相手に自分の言いたい事を伝える気持ちが一番大事なんだなとも思いました。色々なアクセントや言い方があり、英語は一ヶ国語と言うより多国籍語のような気もします。いまだに、ロシア系のアクセントは苦手ですが・・・。
実は高校時代は英語で赤点を取るくらい英語が苦手でした。親にも留学なんて無理だと言われました。NICに入ったときにも最初は下から二番目のレベルから始まりました。でも、こうして今アメリカで自分の好きなことを勉強している自分がいます。まずは最初の一歩を踏み出す勇気があれば、あとは一つ一つ困難を乗り越えていけばいいだけで、大切な事は決して諦めない事だと思います。
昔から自分のポリシーは「成せばなる、成さねばならぬ何事も」なので、自分には「壁」と言う言葉はありません。実際苦労や挫折がないわけではないのですが、それこそ先生とコミュニケーションが取れなかったり、ルームメイトと話がかみ合わなかったり、苦手科目を取ったときなども、自分は底抜けに前向きなんで、壁を壁と思わない、むしろ困難ではなく新たな挑戦とみて、それをぶち破る勢いを心がけています。壁と言うものは前もって予測して準備し努力していれば、壁は壁でなくなり、それは次への挑戦へのステップになると思っているわけです。いつまでも成長し続ける勢いが大事だと思います。
将来の夢ですが、エンジニアとして新しいシステムの開発や制御を担っていきたいです。また、自分が登れるところまで登るというのももう一つの夢です。人生は山登りに似ていると思うんですよね。自分をどこまで精神的にも経験的にも技術的にもステップアップできるか、どこまで自分を磨くことができるかを試してみたいです。
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