Interview

磯野史明さん

#5磯野 史明さん

えいごのあき先生

ネバダ州立大学教養学部美術学科卒業
University of Nevada Reno, BA in Art
千葉県・市原高校出身
NIC 第9期生

What makes you so special?

自分ができることを
一生懸命やる。

やり続ければその道のプロになれる。

50年やればその分野の神様。

僕は英語教育を通して、
生徒を笑顔にしたり、
人生を希望に
満ちたものにできる。

これが僕の唯一できることであり、
自己価値を見出せること。

「えいごのあき先生」という職業

僕の仕事は、「えいごのあき先生」です。トレードマークでもある赤鼻になぞって、「あかいおはなの先生」とも言われています。特定の学校の英語の先生ではなく、自由に英語の講師として活動しています。授業の対象者は、幼稚園児から小〜高校生、学生のご両親、社会人、おばあちゃんおじいちゃんまで様々。学校専属の先生にはならず、今のようなスタイルを貫いているのは、やはり色んな教育の環境で様々なジャンルの人に英語を教えたかったからだと思います。

先生にあこがれたきっかけは、小学校1年生の時に雑誌”小学一年生”に掲載されていたダックスフンド先生と出会ったことからでした。灰谷健次郎先生の『きみはダックス先生がきらいか』という本が題材になっているのですが、ダックスフンド先生が不思議なことばっかりする先生で、”こんな先生がいたらおもしれえのにな”と思ったのがきっかけで、いつかは先生になりたいと思うようになっていました。

僕の授業のスタイルは多くの先生とは違っていて、”Hi!” という声だしと、笑顔づくりからはじまります。そこからクラス全体で世間話タイム。教え子1人1人の身の回りの出来事や変化を引き出し、クラス全体で、それらを英語でどう言うかをシェアしていきます。たとえば「今日、給食のこしちゃった。」のような、日本語で当たり前に話すことを当たり前に英語でやりとりしていきます。こういうことをクラス冒頭から繋げていくので、とても明るい雰囲気の教室となっています。そしてこれを1年、2年と続けると、個々に大きな成長がみられます。

また、僕は教え子たちに”What is your dream?” ”What do you want to be?”と、いつも尋ねているのですが、僕が教室で大切にしていることは、生徒がどんなことを言っても”イイね!”と褒めること。やりたいことがあるなら、”やってみたら?”と言って応援する。僕自身が昔、こう言われることで人生を救ってもらえたので、そういうポジティブな気持ちを大切にしています。先日、授業見学していただいた方々から、「あき先生のところの生徒さんたちは照れもなくよく話しますね。」と驚かれたのですが、誰でも夢、目標、ゴールが語れて、それを応援される環境のあるクラスがもっと増えたらよいのにと感じています。

”赤いおはなの先生”ことえいごのあき先生© Fumiaki “Aki” Isono 2016

What is your dream?

ある小学3年生のクラスを教えていた時、勉強があまりできないことで周りから仲間外れにされていた子がいたんです。その子にある時、”What is your dream?”と聞くと彼は”ジェット機をつくりたい”と言ったんですね。僕は本当に感動して、”That is great!”というと、その子はみるみる変わっていきました。その後、その子は、飛行機関係の本を読みあさり、飛行機整備の学校に入学し本当に飛行機関連の仕事についたんです。感動ですよね。日本の教育界では子供が”こんなことをやりたい”というと”無理だよ””出来るわけがない”と教える大人が多すぎるんです。そういう日本の教育のストラクチャーから外れた自由な世界を、僕の授業の中だけでも体感して欲しい。

また、生涯学習の一環として平均年齢75歳のグループに英語を教えているのですが、あるおばあちゃんの家族から”最近ばあちゃんが口紅をつけるようになったんです!”とか、”美容室で髪を整えるようになりました!”と聞くようになって。『英語』を使うことで、違う自分を見つけることができ、もっと元気になれる。英語のクラスだからいつもよりオシャレに!とか英語のクラスだからいつもより大きな声で!とかそういう年齢を超えたチャレンジを続けられるクラスにしています。

生涯学習クラスにて。生徒さんと。© Fumiaki “Aki” Isono 2016

自分を鼓舞するための「ダメだしブック」

アメリカの小学校を特集するドキュメントをたまたま見て、”アメリカっておもしれえなあ”とふと思っていた時に、当時のNICの広告を見て説明会に行ってみました。今でもしっかり覚えているんですが、前から三番目の席に座って色々と廣田校長先生に質問したんです。その時に質問したのが”留学した後に学校で教えることができるか?”という質問でした。答えは”もちろん”。今まで日本の大学に進学して高校の先生とかになるのかな?とぼんやり思っていたんですが、海外の大学に進学して国際教育に携わるんだ!と、はっきりと夢が見えた時でした。”行ってみたい!やってみたい!”でNICに入学したんです。

NIC時代は、ひたすら勉強しないとついていけないレベル。寝不足と、その当時は紙の辞書だったんですが、英語の辞書をこれでもかとひきまくった記憶があります。挫折しそうなことはたくさんあったんですが、クラスのみんなで支え合いました。”アメリカに行ってみんなで夢を叶えようゼ!”っていうみんなの大きな夢が自分を奮い立たせてくれました。あと、NICでの楽しみは、何といっても教授による採点。NICの採点はただ点数がテストや宿題に書かれているのではなく、先生による丁寧な添削とコメント。添削された宿題を見直してバインダーに収めるだけで、それが自分だけの”駄目出しブック”になる。コメントがまた励みになって、”俺こんなに出来ないんだ。ダメだな。”ではなく”ここが出来なかったけど、こうしたら良いんだな。なるほど。”と勉強に対する思考を転換することができるようになりましたね。

アメリカでは小学校や高校、孤児院などでインターンを経験した。© Fumiaki “Aki” Isono 2016

夢は「日本人全員が、楽しそうに、
自由に英語を話せるようになる」こと

僕の夢は、日本人全員が楽しそうに、自由に英語を話している。この環境を創ることです。
高校時代、偏差値30で始まった自分が、NIC、そしてアメリカで経験したもの:広い空、自由な授業、多種多様な人種、文化全てを体感して欲しい。
英語教育を通じて1人でも多く、世界に送り出していきたいですね。

教え子と親御さんと一緒に。ハローウィンで。© Fumiaki “Aki” Isono 2016