先輩からのメッセージ

Be Happy !

PROFILE

木下みゆきさん

NIC 第14期生 埼玉県立松山女子高校出身
ロンドン大学インペリアルカレッジWye校環境科学部 06年6月卒業

  

人生は「努力」と「気合」!

イギリスでの4年間の生活で変わったことはいくつかあります。まず一つ目は「やさしくなった」ことだと思います。日本では枠の中にはまることが多く、いつも「こうしなければならない」と自分を規制していました。その分他人にも厳しかったと思います。「やさしくなった」と思う理由は、インペリアルに来て、最初のウェルカムパーティがあったのですが、新入生で、日本人は私一人だけで、知り合いも誰もいなく、とてもさびしい思いをしていたんです。その姿がよほどかわいそうに見えたのか、そのパーティで地元の老夫婦に声をかけていただいて、手紙をもらい、タ食に招待されたんです。初めは躊躇していたんですが、いずれにしてもどこにも行くところがなかったんで(笑)、お言葉に甘えてお食事をさせていただいて、とても親切にしていただきました。それからも毎年クリスマスパーティに呼んでいただいているんですが、そういった「見返りを求めないやさしさ」にたくさん触れられることができて、自分自身も変わってきたんだと思います。

また、周りには「表情が豊かになった」とも言われます。たしかに言いたいことをいえるようにもなったし(こっちでは言わないと伝わらないので(笑))、特に最初の年の勉強がものすごく大変だったので、それを乗り越えたことで、自分に自信がもてるようになったからだと思います。
そのインペリアルカレッジに来て最初にとった授業が「Cell Structure&Genetics (細胞構造と遺伝子学)」という授業で、今でもそのことを憶えていますが、授業が全く理解できず、泣きながらPersonaltutorのところに行ったんです。その時は、「今にわかるようになるから心配しないこと」って言われたんですが、それからやっていくうちにわかったことは、イギリス人学生も含めて「みんなもわかっていない」ということ(笑)。それを知って安心したんです。それからは努力次第で何とかなると思って。人生は努力と気合です!(笑い)。

「耳から脳みそが出そうなくらい」勉強した。

NlCを志望したきっかけは、兄の友達がNlCのパンフレットを持ってきたのが最初です。それまでは留学に興昧はあったもののまだまだ自分には「遠い存在」でした。でもそのパンフレットを読んで、なんだか「燃えてきて」(笑)、「私もこういう風になりたい!」って思ったんです。でも母親は海外旅行も行ったことがない人で、おばあちゃんに大事に育てられて、私も自分で言うのはなんですが「箱入り娘」(笑)だったので、最初はとても反対されました。結局母親も「NlCで1年間やればあきらめるだろう」と思ったらしく(笑)、無事に入学しました。
NlCに入学してからは、本当に勉強しました。毎日夜3時までやっていました。本当に「気合」ですよ。母親もそれを見ていたし。兄いわく、「耳から脳みそが出そうなくらい」勉強していたそうです。それでも波航の1,2ヶ月前になったらまた母親が不安が募ってきたらしく、その頃は毎日母親とけんかしていました。「なんで私が新しいことをしようとすると止めるのか」そればかりでした。でも高校でサッカー部のマネージャーをしていたときに先生に言われた「親への感謝を忘れるな」という言葉を思い出して、渡航前には「お父さんお母さん、私を産んでくれてありがとう、イギリスに行かせてくれてありがとう」って、まるでお嫁にでも行くみたいに(笑)、言ったんです。

「Be Happy!」

イギリスに来て本当によかったです。イギリスで、日本にいるのと同じように生活できていることがうれしいし、高校時代の友達には「スゴイ」って言われるけれど自分では何がすごいかわからないくらい普通です。日本にいても海外にいっても、何も考えずにいたら意昧はないと思います。だから生きるうえで目標と夢は絶対に必要。あと「気合」もっ(笑)。勉強は絶対大切だと思う。勉強しないと見えないことがたくさんあるし。人は深く考えるときに自然に目をつむるんですね。でも目をつむると自分の中しか見えない。きちんと目を開けて、周りを見て、自分の足で歩くことがとても大切だと思います。
自分の人生を歩くのは自分だから、最終的にはなんであれ、自分でやるしかない。そういう風に思えない人はやっばりこっちに来ない方がいいと思う。環境とか親のせいにして何かをあきらめるような人は留学すぺきではないと’思います。
私、「人生の成功」って、仕事でどれだけうまくやることや、家庭で成功することなど、そういった難しいことではなくて、「幸せに生きること、どれだけ幸せな時問を過ごしたか」だと思うんです!すごく、シンプルで、だからこそ今の一瞬を大切に&幸せに生きたいって思っています。
今こうやって卒業を迎える時期になり、自分の力でできることは増えてきたけれど支えてくれる親や友達、そしてこのWyeの村の人達に感謝しています。そして自分もそういう周りの人を支えられる人になりたい。一生懸命生きていたら、幸せになれないはずがないじゃないですか。だから「Be Happy!」