先輩からのメッセージ

壁から、逃げない。

PROFILE

奥 和穂さん

NIC 第20期生 滋賀県立米原高校出身
カリフォルニア州立グロスモントカレッジ・ミュージカル科在籍 Grossmont College AA in Musical Theatre

『英語も演技も両方勉強できる』

高2の冬、本格的に進路を考え始め、最初は、日本国内の音大を希望していた。
「でもその時に一番仲の良かった先生が、『和穂は演技もいいんじゃないか』って薦めてくれたんです。私が文化祭で演劇をやったときのことを覚えてくれていたみたいで。」

演技を勉強できる大学を探し始めたが、親はあまりいい顔をしていなかった。「演技を勉強しても就職はどうなの?」って。
そしてNICを見つけた。親は「英語も演劇も両方できるのであれば。」と賛成してくれた。

NIC入学後は大きな壁にぶつかった。「ヘッドスタートから参加したのですが、勉強のストレスと、親元から離れたストレスで、精神的につかれて、毎日泣いていました。」
その時、ヘッドスタートのクラスメイトが支えてくれた。
「宿題を終わらせるだけで必死だし、演技の勉強もできないし。自分の寮の部屋でじっとしていることが多かったです。」

2学期になって、クラスメイトに恵まれた。「自分の心も初めてオープンにできるようになった感じでした。」

3学期になって、勉強が急に大変になった。「1学期、2学期にはそれほど感じなかったのですが、3学期に入って睡眠時間も3時間しかなくて。これが『ハードbut楽しい』かって(笑)。」勉強だけであっという間に時が過ぎていった。

『悲劇のヒロインみたいに言うな』

アメリカに来て1年、自分が変わったこと。
「中学の時から、『自分は頑張っていない』って思っていて、自分が嫌いだったんです。テンションの上がり下がりも激しくて。。。」

アメリカに来てからも、NIC時代の仲間に相談すると「『だったらがんばればいいじゃん!』って。『悲劇のヒロインみたいに言うな。』って言われました。いつも同じことの繰り返しだったんです。」

愚痴を言っているだけで何もしていないということに気づいた。つい最近のことだ。それからは毎日の生活の中でも行動が変わってきた。
「バレエのクラスも楽しくなってきて、演技のクラスも大変だけど、下手でもやるしかない(笑)。」

大きな声も出せるようになった。
「演技のクラスは、3人で映画のワンシーンを演じるのが中間テストだったんです(笑)。」と話す和穂さんは、アメリカで舞台に立つのが夢だという。
「現実味がなかった夢が、目標に変わりました。」

夢を現実にするためには、大きな壁にぶちあたる。「ぶちあたった時に、逃げない、頑張れると思えるようになりました。」

壁にぶつかったら、大きな声を出そう。