先輩からのメッセージ

留学には可能性を試すチャンスがたくさんある!

PROFILE

永山泰祐さん

NIC 第10期生 東京都立文京高等学校出身
ネバダ州立大学工学部4年

Q.どんな高校生でしたか。そしてなぜ留学を選んだのですか。

A.正直に言って、「絵に描いたような」ダラダラした生活を送っていました。バスケ部に入ったんですが、クラブのしきたりとかが面倒に感じて、3ヶ月で辞めてしまったんです。それからは毎日、何だかほんやりしていて授業中も寝てばかり。学校が終わったらバイトに行って、バイト終わったら遊びに行って・・・・・・って、昼間眠たいのは当たり前ですよね。お陰で1年の学年末の通知表ではクラスでビリをもらったぐらい。不良っぽい生徒が2人いたんだけど、彼らを差し置いての堂々のビリでしたから、さすがに「まずいよなぁ」と思った。

で、一応改心して。2年生からは好きな理数系科目だけは勉強しました。けど、相変わらず授業をさぼったり、遅刻したりで3年間をまっとうしたから、「オレは理系に進学するんだ!」なんて宣言したものの案の定、受験は失敗。浪人時代は予備校に通わず宅浪をしていたんですが、その時にNICの存在を知り「違う文化を見たい、自分の身をもっと激しい所に置きたい」と強く思ったんです。

Q.NICの1年間はどうでしたか。

A.2月から始まる早期プログラムから参加したんですけど、最初はもうビビちゃって。クラスメイトは結構できる人が多いし、授業はすべて英語だから何言っているかサッパリ分からなくて参りました。もうオレに話しかけないでくれって状態でしたよ。でもここで逃げたらまた高校生活と同じになる、って思ったんです。それで担任のジャネット先生に「毎日1つずつトピックを下さい。エッセイを書いてくるから見て欲しい」と頼みました。そんな甲斐あって、英語は随分ブラッシュアップしましたね。それでも学期が始まると、想像以上にハードで当時は一日中勉強していた感じです。授業は厳しかった。スピーキングのクリス先生との一対一での試験では、自信がないから助けを求めるよな喋り方をしても睨まれるばかりで、助けてくれなかったですし。でもアメリカに来てみて、「あの基礎があったから、今がある」と感謝してます。

Q.アメリカでの大学生活について聞かせて下さい。

A.大学では学期が始まると勉強一色の生活です。週に2回は徹夜しているけど、宿題さえ追いつかないぐらいに忙しい。今は、もともと勉強したかった物理を専攻しているんですが、今学期は物理でラボ(実験)のクラスが週に3回あるので、以前にも増して目が回るような生活です。ま、忙しいのは最近、セカンドメジャーとして取ることにしたコンピュータ・サイエンスにハマっているのも原因なんですけどね。友人の「コンピュータ・サイエンスは難しい」との言葉に「なにを!?じゃあ、やってやる」って感じで始めちゃったんですけど、やってみたら特にプログラミングが、めちゃくちゃ面白い。でも、僕がここまでコンピュータに夢中になれたのは、アメリカという土地柄も関係していると思います。こっちは電話代とかが定額だから、時間やお金を気にせずネットサーフィンもできる。じっくり探すことができるから得られる情報も多いし、深くなる。こういう環境がなかったら、本当の意味でのコンピュータが見えてこなかったんじゃないか、と思いますね。

Q.あなたは変わったと思いますか。

A.日本にいた時は、いつも誰かとつるんでいた。誰かと一緒でないと不安だった。それがこっちに来て、一人でも楽しめるようになりました。食事をきちんと作ることに始まり、散歩行ったり、読まなかった本を読むようになったり・・・・・・。高校時代、ダラけた生活をしつつもずっと「今のままじゃダメだ」と内心焦っていた。アメリカに来て4年目の今、ようやく自信がつき、かつての自分を冷静に眺められるようになりました。

Q.将来について聞かせて下さい。

A.2002年の12月に卒業予定なんですが、もし就職するならコンピュータサイエンスの知識を生かせる仕事に就きたいですね。ネットワークのシステムを考えたり、何か研究しながら商品化するとか。就職を考えて専攻を選んだわけじゃないからまだ職業は具体的には見えてないんですけど、ひとまずアメリカで働いてみたい。

Q.高校生のみなさんに、メッセージをお願いします。

A.留学はお金が無いと行けないとか、アタマが良くないとダメだとかの先入観を捨てて欲しいな。やる気さえあればアメリカには可能性を試すチャンスが、たくさんある。一つの経験だ、ぐらいで変な気負いを捨てぜひ来てみて下さい。