先輩からのメッセージ

自分を変えたい。それがすべての始まりでした。

PROFILE

渡辺智世さん

NIC 第16期生 新潟県立新潟商業高等学校国際教養科出身
2004年6月、ネバダ州立サザンネバダ・カレッジ ホテルマネージメント学科進学

渡辺智世さんの進学先はサザンネバダ・カレッジ。専攻は学内で最も人気の高いホテル経営学を予定している。「ホテル」の何に惹かれるのだろう、何を学び、それをどう将来に活かそうとしているのだろう。

「ホテルっていいなぁ。はじめてそう思ったのは中学生のとき。部活のブラスバンドの演奏会でみんなと泊まったホテルが印象深かったんです。たった1泊なんですけどなんだかとってもワクワクして、うれしかったんです。自分の家の見慣れた空間とはまったくちがうたたずまいがそこにありました。

部屋のつくりも、ベッドも、バスルームも、窓から見える風景も全然ちがう。朝のレストランやロビーはたくさんの人があわただしく行き交っていて、しかもそれは日本人だけじゃない。それぞれ肌の色がちがう人でいっぱい。
耳を澄ますと飛び込んでくることばも○×△□?!。学校や家を中心とした世界とはまったく異質の空間のひろがり。世界地図のなかでしか知らなかった国々が凝縮されていきなり目の前にある。興奮しました。これ以上ないくらいとっても新鮮な体験でした。そしてなによりそこできびきびと接客しているホテルのスタッフの笑顔がまぶしく映りました」

その体験をしてから、「ホテルと英語」がワンセットで頭の奥に住み着いた、と智世さん。だから高校進学は、同級生がたくさん通う地元の高校にはまったく興味がもてず、ホテルと英語の勉強ができそうな高校への進学の道を選択した。その高校は通学に往復3時間かかったけれど、ネィティブの先生が英語を教えてくれるし、アシスタントの日本人も英語で授業だったのでとても面白く勉強できましたと、笑顔がこぼれる。
「高1の夏休みに、英国のバーミンガムで2週間のホームステイするプログラムがあって参加したんです。県が主催するプログラムでした。同行者が約20人ほど。月曜から金曜まで地元の学校に通学しました。先生はもちろん英国人。ほんの少し英語が聞き分けられて、片言話せるようになった!その頃にもう帰国!残念でした!」

ホームステイから戻ると、頭の奥に住み着いていた「ホテルと英語」に今度は「海外留学」が一緒に加わり、日増しにその存在が膨らんでいった智世さんの前に、ある日ひとつの広告とキャッチフレーズが飛び込んできた。「自分を変えたいひとのために」NICの入学案内広告だった。目からうろこが落ちた。と同時にその1行のコピーに感電した。高2の冬のことだった。

「自分の欠点。それは自分の意見をきちんと相手に伝えることができないこと。あいづちを求められると、自分では思っていないのに、そうだよね、と相手に合わせてしまう。先に自分とちがう意見を出されると、その反対意見を自ら引っ込めてしまう」
どうしたらそんな自分を変えられるのか、変えたいのに変われない、その自己嫌悪とジレンマにずっと悩んでいた智世さんの進むべき道が見えた。海外留学のモティベーションがはっきり見えた。「ホテル学や英語という学科の勉強のためだけじゃない。自分を変える。自分が変わる。その自己変革をするためにもわたしはアメリカへ向かう。そしてNICならそれをサポートしてくれる。未知の地であわてずに済む術を教えてくれる」こうして智世さんは一念発起。NICの門を叩いた。

NICで学ぶ第一歩は、<自分の意見をいかに簡潔に的確に述べるか。相手の意見に賛成なら、なぜ賛成なのか、反対ならなぜ反対なのか。その理由をロジカルに説くこと>そのスキルはすべての根幹をなす重要なスキル。語学力と対をなすスキルである。
「自分もずいぶん鍛えられました。自己プレゼンテーションでは。1年前とは別人です。そのおかげでようやく新しい一歩を踏み出せます(笑)」

「サザンネバダ・カレッジで2年間学んだ後、ラスベガス校へ編入してさらにホテルの勉強を続けたいです。日本じゃできないホテルの勉強してみたいです!周囲からは、どうしてアメリカまで行ってホテルの勉強するの?日本だってできるのにって言われますけど。ちがう、日本じゃできないことがあるから私は行くんです。小さいところで収まりたくなかったんです」
そう言ってから智世さんは小さく舌を出した。「あっ、でも将来自分で経営してみたいホテルは、居心地のいいスモールタイプのホテルなんですけどね!」