就職活動の体験談
「自分自身を磨く」ことが1番。最後は「人」です。
深澤 佑介さん
イギリス国立リバプール・ジョン・ムーア大学 フットボールサイエンス学部卒業 / 静岡県立富士高校出身 / NIC第18期生
Jリーグ 湘南ベルマーレ・ジュニアユース・コーチ
NIC在学中は、周りの仲間に本当に恵まれていました。社会や周りの人間に流されず「自分の」価値観、考え方を持っている、良い意味で「変わった」仲間と出会えて、凄く刺激を受ける日々でした。NIC時代の友人は、今も自分のモチベーションになっています。イギリスでは、決して楽しいことばかりではありませんでしたが、「やるしかない」という状況で、とにかくあらゆるサッカーの現場に動き回りました。イギリス国内だけではなく、ヨーロッパ各国や、アメリカ、日本・・・。そこからできた「人との繋がり」が、今の自分を作っています。
私の就職活動
就職についてですが、私の場合は業界も特殊なので、一般企業の就職活動とはかなり違うかと思います。私は現クラブと、それ以前より縁があり、大学最終学年時に現クラブからコーチのオファーを頂きました。クラブに対しても、規模は決して大きくはありませんが、他のクラブにはない魅力を感じていましたし、誘いを頂いた方の熱意、ビジョンに魅かれて、オファーを頂いてから2日間で、入団する決意を固めました。こういった過程なので、自分の方から企業を訪問したり面接を受けたりといった一般的な就職活動は、全くしませんでした。
就職先を決めた2つの理由
実はその他のクラブや、スポーツ業界の企業からも好条件のお誘いを頂いていたのですが、現在のクラブに決めた理由は、1つは「人」です。以前から研修をさせてもらっていたり、交流を持たせてもらっていたのですが、そのクラブに在籍する「人」が、本当に魅力的で、人として自分もこういう人達のようになりたいと思ったこと。2つ目は「可能性」。このクラブには、他のクラブにはできないことができると感じたからです。このクラブなら、日本サッカー界に何かしらのメッセージを発信できるのではと感じました。また、そういった人の周りや、クラブであれば、自分自身もより成長していけるのではと感じたことが、入団の理由です。
2009年の10月にオファーを頂き、2010年の2月からの契約でした。まだ当時は大学在籍中で、2010年の6月に卒業予定だったのですが、直感的にこのタイミングを逃してはいけないと思い、大学側の協力も受けて、働きながら卒論や課題を完成させ、郵送する形で、特別に卒業をさせてもらう許可を受け、1月末に帰国し、帰国したその日から仕事を開始しました。
NICに入った時点で就職活動は始まっていた
私は、一般的な就職活動というものは全くしていませんが、私の考えとしては「この仕事をしたい」と決め、実際に何らかのアクションを起こした時点から就職活動は始まっているのだと思います。そう考えると私はNICに入った時点から就職活動をしていました。私は留学したことで、逆に周りに流されず「自分の」就職活動をすることができました。「社会」の就職活動に流されてしまっては、この競争率の激しい時代、自分の希望通りに事を進めることも難しいでしょうし、自分を見失ってしまう可能性もあるのではないかと思います。
自分自身を本当に磨くために留学はチャンス
望み通りの仕事をするには、「自分自身を磨く」ことが1番なのかなと、今考えると思います。私も知識や経験では、その業界の中でも非常に低い。でもクラブは私の「人」という部分に魅力を感じ、声をかけて頂きました。知識、経験、資格、学歴等ももちろんあるかと思いますが、最後は「人」だと私は信じています。周りに流されず、自分を本気で磨く為に留学はチャンスなのではないでしょうか。