第27期生メッセージ集【東京校編】

未来のNIC生へ/過去と未来と両親へ

未来のNIC生へ

“継続すること”
NIC生活は、人生で一番苦労して、そして一番大事な一年になる。僕のMyMissionは、日頃から僕が意識していることを、書きたいと思います。まずはじめに、僕のNIC生活について紹介します。

留学したい!海外に行きたい!ただ漠然とした昔からのその思いから、高校3年時の担任の先生の紹介で、NICに入学することを決めました。しかし、当時はサッカー一筋、自分の中ではサッカーが常に一番で勉強は愚か、ペンもろくに持たなかった生徒がNIC入学を決めたのです。当然、Head Start Programは下の方のクラスから始まり、何をするのかすらわからないような状態で苦労しました。通い始めの頃はしっかり勉強しておけばよかったと、後悔の毎日だった気がします(笑)。寝不足になりながら宿題をし、英語だけのtext、ネイティブの先生、新宿に通うことでさえ自分の中では劇的な変化でした。人前に出るのが苦手な僕には、speech やpresentationは正直苦でした。

僕が普段から意識していること。それは継続です。何事も継続が大事。親父からよく言われました。その言葉だけが支えで、今こうして自信を持てるのもその言葉のおかげかもしれません。苦しいとき、勉強が上手くいかないときもあるでしょう。苦しい時にやめるのは簡単で、いくらでも手を抜けるのです。しかし、そこでやめてしまったら、もう成長はありません。苦しい状況下でも継続できるかどうかが成長の鍵だと思います。“Practice Makes Perfect.”これが僕の座右の銘です。一つのことを続けることが将来一番の武器になるかもしれません。

NICに通えるのも、海外に行くことができるのも、親の援助無しには出来ないことです。感謝することを忘れないでください。友達、先生や家族など、あなたの周りにいるすべての人に!

僕が自分の進路先を考えた時、一番最初に思いつくのはやはりサッカーで。
サッカーをやめた今でも、それでも僕にはサッカーしかなくて。サッカーに携わる仕事をしようと決めました。

自分のなかでこれだけは譲れない。というものをこの一年で見つけてください。

皆さんにとって、譲れないものはなんですか?

PROFILE

Takuya Ishida
神奈川県・麻布大学付属渕野辺高校

過去と未来と両親へ

“ 家からなるべく離れた場所への進学”
私が海外へ行く事を決断した1番の理由。

精神科医になりたいとか、そんなのは後付けの理由にしかすぎなくて。

高校の成績は他教科と英語で天と地ほどの差があった。
もちろん英語が極端に低い方で。
単に嫌いなのではなく、高校の‘教科書と和訳を照らし合わせる’だけの授業では意欲がわかなかった。最初のうちは。
そこからはありがちな負のスパイラル。
授業をきいていないから当然のことではあるが、次第に点数がとれなくなり、英語嫌いに拍車がかかるいっぽうで。

そんな私が海外進学を考えるのだからやはり相当な背景がある。
私の現在の母は私が4歳の時に父が再婚した義理の母。
実母はその1年前に病気で他界した。
再婚相手と父の間には子供が生まれ、私は家族の厄介者になった。
仕事や人間関係で生まれたイライラは全て彼らの凶器として私を苦しめ、痛めつけるのに使われた。
幼い私は耐えた。
声をあげる術を知らなかったから。
成長して言葉が懐刀になった後も私は訴えることをしなかった。
周囲の目が怖くて。
だから反って強く孤独を感じるようになった。
強くなればこの孤独は薄れると思った。
強くなれば1人でも生きていけると思った。
私は笑顔で感情を殺した。
それでも私は人間だったらしい。
ずっと浮かべる笑みの裏で心の容量が我慢で埋め尽くされてしまった。
私は逃げることを決めた。
なるべく遠くへ。
どんな困難が待ち受けていようとも今までの苦悩の日々から解放されることを考えると心がすっと楽になる気がした。
両親にもろくに相談せずにNICへの進学を決めた。
当時の私にとってのNIC は現実からの脱出の通過点にすぎなかった。
学費や通学費も自分で払った。
辛いバイトですら苦にならなかった。
心の中の暗黒の部分だけが私を突き動かしていた。

しかしNICで出会った友達は私を変えてくれた。
前向きに人生を楽しむことを教えてくれたし、夢を与えてくれた。
心のうちを気兼ねなく話せる友達もできた。
苦しい時は頼っていいのだと初めて気づかされた。

確かに、私自身が動かなければ家族との溝は埋まらないだろう。
でも今の私にはその勇気はない。
結局、過去に縛られている自分がいるのは認めざるをえない。
しかし成長を実感しているのだからよしとしよう。
この心の余裕もこの1年で身につけた自分を守る武器だ。
海外の大学を卒業して胸を張って一人前になったと言えたとき、私は家族の一員になれる。

PROFILE

Ayano Kawamoto
千葉県・県立国府台高校