アメリカ留学の体験談 2014年

お父さんお母さんへ/ハワイパシフィック大学

PROFILE

水間 優さん Yu Mizuma

Hawai‘i Pacific University ハワイパシフィック大学
コミュニケーション学部戦略コミュニケーション広報・広告学科3年
BA in Strategic Communication ADPR

金蘭千里高校出身 NIC第25期生(大阪校第1期生)

生まれて初めて、自分への希望が見つかった

高校二年生から三年生に向けての春、NICに初めて出会いました。生きているのに、生きている心地がしない日々の中に、生まれて初めて、自分への希望が見つかりました。日本の大学にしか進学できないと決めつけていた自分だったけれど、海外にある大学に進学するという道があるのか!(目から鱗)と気づきました。

お父さんお母さんは覚えているかどうかわかりませんが、お父さんお母さんを説得するために、NICのMy Mission になぞって、自分のMy Mission を作成しました。36ページにわたって。NICとはどういうところか、なぜNICに入学したいのか。自分はどういう人生を送っていきたいのか。誰も私のことを知らない場所に行って、1から人生を始めてみたい。この世界から脱出したい。

NICの1年間は、今までの人生に無い濃密な時間を過ごしました。学生会、勉強、仲間(同士)達との出会い。幸せだなと初めて心から言える場所に出会いました。NICの1学期目には、”転換教育”の洗礼を受ける。Reading 、Writing 、Discussionなど基本的な勉強だけでは無く、自分を押し殺す日本の学校の教室環境から、自分を押し出す海外の教室環境へのカルチャーショックでした。2学期、3学期は学生会の活動と勉強との両立で多忙の日々。平日は1日寝る食べる以外は、勉強と学生会に明け暮れる毎日でした。でもこの経験があったからこそ、タイムマネージメント、課題や勉強をこなすポイント、海外の留学生活に必須の忍耐力などを得られたと思う。自分の軸作りにたっぷり時間を費やせた1年間でした。

今、留学をしてから分かる、NICのありがたさはひとしきりです。一生支え合える同士との出会い、ただいまと帰れる私の居場所、自分がやりたいことを勉強して、新しい自分の可能性を気づかせてくれた場所です。

レベルの高さに痛感

6月26日、渡航。ディアブロバレーカレッジでサマーブリッジをやったあと、カリフォルニア・シリコンバレーの中心地にあるDe Anza College にて9ヶ月過ごしました。素敵なホストファミリーとの出会い。真っ青な空、大きな道路や木々、そして、肌が白い人、黒い人、茶色の人。髪の毛が黒い人、ブロンドの人、茶色、青色、赤色の人など。仕事をしながら、大学に来ている人。両親と同じ年くらいのクラスメイト。全てが新鮮でした。

いつ何時も、課題が終わらなかった時も、ずる休みをしたくなる時も、緊張している時も、シャイな時も、常に最前列の真ん中に座り続け、最後のテストでは、他のみんなが帰ってしまうまで、テストの回答欄が無くなるまで、答案を書き続けました。そんな日々を続けていたら、自然と素敵なチャンス(Honor Student、水泳部)や仲間達(教授、クラスメイト含め)が現れ、向こうから私に寄って来てくれます。水泳部で出会ったジャッキー、イーライとのロッカールームでの勉強会。泳いだ後に食べる食堂のご飯。全てがあったかい思い出です。

渡米して半年、4年制大学編入の準備を始めました。サンフランシスコ州立大学、サンノゼ州立大学、チャップマン大学、ハワイパシフィック大学、ニューヨーク市立大学、ペンシルベニア州立大学、フロリダ大学から合格通知がきました。最後までどこの大学に進学するか決められませんでしたが、自分が勉強したいPublic Relations (広報学)が学べ、少人数のクラスであるほか、たくさんの奨学金を頂けたということも有り、不思議なご縁でハワイパシフィック大学に進学しました。

自分が本当に行きたい大学に行くぞと意気込んでいた分、実際にどこに自分は行きたいのか?合格を頂いた瞬間、全く真っ白になってしまいました。大学の名前で進学を決めるのか?場所で決めるのか?学費で決めるのか?よく悩んだ結果、本当に自分の願いを100%叶えてくれる大学などないと気づきました。自分がどんなことをするのか。それが一番大事ではないのか?今まで自分は場所やそこにいる人に頼ってばかりで、自分自身はそんなに頑張っていなかったのではないか?本当の意味で苦労をしていなかったのではないか?”楽しかった”以上のことを経験してきたのか?そんな風にもう一度、自分を確かめるようになりました。

世界中どんな場所に行っても、水間優でいられるように、と留学を決断したのに、改めて留学してみると、いかにその場所や人のせいにして一喜一憂してきたのか思い知らされました。頑張っても、自分が思うような成績を得られないときも、自分の限界を作らずひたすら前に進む。De Anza Collegeとはレベルが格段と違う、授業内容。日本人どころかアジア人さえほとんど見かけないキャンパス。アメリカ本土やヨーロッパからたくさん来ているクラスメイトのレベルの高さ。今まで、なめていたんだなと痛感しました。

お父さん、お母さん、応援してね

ハワイに来て、いかに自分が小さな価値観や物事で生きてきたのか、ありがたみを知らずに生きて来たのか、やっと理解出来ました。心から親友と言える友達(テキサスやドイツ、フランス、ハワイなど別々の出身地にも関わらず)とも出会って、心身疲れたときは、ハワイの風がふーっと私を癒してくれます。今の私は、1年前に想像していた自分と全く違ったところで、勉強して、生活していますが、全く想像もしなかった素敵な出会い、苦しみ、楽しみにあふれているのも事実。今の私なら、ただ”楽しかった”留学生活ではない、本当の素晴らしい留学体験を語ることができると思います。

辛いときや、悲しいときは、実際振り返ってみると、一番自分が成長しているときであって、沢山の苦しみや悲しみを乗り越える分、人にも優しくなれるし、自分にも優しくなれる。そしてそれが自分の旨味・深みにつながるのだと思います。自分が予期せずとも、ご縁にそって生きていくこと、その有り難みを受け入れて前に進んでいくことが大切なこともあるのだなと学びました。そうした積み重ねが、自分の望みを密かに叶えてくれていたり、いつの間にか自分を理想の自分に押し上げてくれているのだと思います。自分が思ってもみなかった、理想とは違った道に行っても、それは自分の固定観念で知らなかっただけのこと。感謝しながら、前に進んでいればいつか100%以上の何かに、たどり着くはず!と思って進んでいこうと思います。

お父さん、お母さんにとって、私の選択は、満足いくものではないかもしれません。
私自身もこの選択が100%だと胸を張って今は言えないかもしれないけれど、今までの私を信じて、いつか胸を張って言えると信じて日々を生きていこうと思います。応援してね。

ハワイパシフィック大学 ハワイパシフィック大学 Hawai‘i Pacific University

1965年に設立された比較的新しい大学。西部地区大学ランキング80位。5000人の学生が学ぶ、リベラルアーツ、ビジネス、コミュニケーションから海洋科学、看護学、医療科学など17学部に60の専攻をもつ。特に看護学は全米トップランクとして知られ入学も難しい。ハワイ地元学生よりもアメリカ本土やヨーロッパからの学生が多く、日本人はもとよりアジア人留学生が少ないのも大学の大きな特徴。コオラウ山のカネオヘ地区にある135エーカーの広大なキャンパスでは、リベラルアーツのほか医療科学、看護学、自然科学、コンピュータ科学の授業が行われており、ダウンタウンのビジネス街にあるキャンパスでは、リベラルアーツののほかほとんどの学部・大学院の授業が行われている。またオアフ島北東部のウィンドワード海岸にある海洋科学研究所は、全米トップランクの施設で海洋学・海洋生物学の研究が行われている。

大学ウェブサイト: www.hpu.edu

所在地: 1164 Bishop St, Honolulu, HI 96813