第27期生メッセージ集【大阪校編】

挫折を経験しても諦められない人へ

勉学においてもスポーツにおいても、私は幾度となく目の前のハードルを飛び越えようとしてきました。「挫折」は私にとってコンプレックスの結晶であり、これからのプレッシャーへと変わるものです。NICへの入学を決意したのも「英語が話せる社会人でありたい」という率直な願望の裏に、「英語が話せないことで恥をかきたくない」という気持ちがあったのは事実です。

私はおそらく典型的な日本人であり、いわゆる欧米人のハングリー精神や開拓心とは縁のない人間でした。周りの友人が就活を始め内定を得ていく中、自分だけが異なる方向を向くことに当初は迷いもありました。けれど、一つだけ私には譲れないものがありました。それは、目の前の好機には恐れずに挑戦して自分を変えたいという思いです。NICの生活の中で、その気持ちはより強いものとなりました。またNICでの学びは、ただ与えられた機会を勝ち獲るだけでなく、主体的に機会を作り出すことも肝要であると気づかせてくれました。

私は国内の大学では、法律学と政治学を専攻しており、その中で日本はもちろん、世界のさまざまな社会問題を学びました。その中で、政治の面白さに気づき、また同時にその重要性についても知ることができました。これは、高校卒業までに抱いていた政治への印象とは全く異なるものであり(もちろん知識不足もひとつの原因でありますが)、この時感じた思いを将来の日本を担う若い世代に伝えられる仕事がしたいと感じています。

日本は今、政治的にも経済的にも過渡期にあります。にもかかわらず、若年層の政治的無関心は今なお大きな問題として残っています。日本は伝統や人間性、景観、衣食住、どれをとっても諸外国に劣ることのない国です。私を含めた日本人の多くが、そうした日本を好きだと感じます。それだけに、年配の方々に対して、若者に日本を任せることへの不安を抱かせている現状を残念に思います。

私は、日本を若い人たちがリードする、そんな国にするために、尽力していきたいです。NICは私にとって通過点のひとつに過ぎません。ただ、とても意義ある期間を過ごせたことをとても嬉しく感じています。

最後に、私のこうした思いを支援してくれた両親や友人、そしてスタッフの方々には本当に感謝しています。この感謝を、いつか形にして見せることが今の楽しみです。

PROFILE

Kento Fujita
兵庫県立小野高校/関西大学