第29期生メッセージ集【東京校編】

与えられた以上に「与える」人になれ

与えられた以上に「与える」人になれ

今この記事を読んでいる中高生のみなさんは、人から「与えられる」存在だと思います。身の回りの世話をし、教育にお金を払ってくれるご両親がいると思います。私も、与えられている存在の一人です。私は、これまで、限られた時間しかない自分の人生なのだから、自分の好きなことをして自分のために生きることが全ての本質だと考えていました。

しかし、ここ一年の中でそんな考え方の変化がありました。ある本をきっかけに、今まで自分の中には全くなかった、こちらから人に「与える」という観点を得たのです。
マクロな視点で考えてみると、世界で大学教育を受けられる人口はたったの6.7%で、私たちはそのわずかな数パーセントの一人です。

私はすでに私立の日本の大学に通い、1セメスターのアメリカ留学を経験して、その決して安くはない授業料を両親に払ってもらいました。金銭的な面だけではなく、これまで両親はわたしがやりたいと言ったことを全力でサポートしてくれました。両手いっぱいでも抱えきれないほど、多くを与えられてきた私は、与えられた分、それ以上に人に与える存在にならなければならないと強く思うようになりました。人のために何かをする。それは必ずしも大きなことや、ボランティア活動を指すわけではなく、むしろ小さいところから始まるものです。

なにかをしてもらったら、ありがとうという、兄弟や両親を気遣う、いつもいて当たり前の友だちでも丁寧に付き合う、感謝する。自分の大切な人、クラスメート、ただすれ違うだけとのひとにさえ、「自分は何が与えられるだろう」という視点を持つと世界が違って見えます。

読者の中高生の皆さんも、日々の受け身な生活の中で、人に与えるという観点を持ってみてください。

私はNICを卒業し、アメリカの大学で人間性を磨き、高度な専門性を身に着けた後には、社会にインパクトを「与える」人になります。

PROFILE

Riho Ikeda
東京都・東京都 日本大学鶴ヶ丘高校出身 / 立教大学(休学中)
カリフォルニア州立ディアブロバレー・カレッジ進学