第29期生メッセージ集【東京校編】

世界の架け橋になるために

世界の架け橋になるために

毎日のように流れる自爆テロや内戦といったニュース。「今朝未明、自爆テロがあり、子供を含む多数が死亡しました。」日本に住む私たちからは俄かには信じられないような状況を伝えるニュースであっても、今の私たちにはもはや単なる「日常音」として耳に届く。「かわいそう」「ひどい」とは思うけれど、「私たちの知らないどこかで起こっている事」と捉える人は少なくない。

私が日本を出てアメリカに行こうと決意し、尚且つ今、私がこのNIC にいることの理由はここにある。

日本はとても平和で安定している国だ。ただ、そんな日本に住んでいるからこそ海の向こう側でも同じ生活があると信じてしまいそうになる。でも実際は違う。ある所では大量のお金が動き、人々が行き来している。またある地域では、争いが絶えず、飢えや貧困など様々な問題が起こっている。世界は常に様々な要因で変化しているのだ。
これからの時代はいかに広い分野にわたって視野を持ち、それぞれの事象を多岐にわたる知識をもとに、いかに読み取れるようになるかが重要だと思う。

しかし、日本にいるとどうしても「他人事」と思ってしまう。だからこそ、私はアメリカに留学し、国連職員や外交官といった職につき、世界と日本とをより結びつけることのできる「架け橋」になりたい。
では、それがなぜアメリカの大学を志望することと繋がるのか。私は、アメリカの大学と日本の大学の最も大きな違いは、リベラルアーツ教育にあると思っている。これは、区別のない幅広い知識を得た後に専門性を深め、豊富な知識に裏打ちされた創造的な発想を可能とする教育のこと。これこそが、この19歳のちっぽけな日本人に「世界の架け橋」とするための最大の資質をもたらすものだと考えている。

日本では「外国人」という言葉が重宝されることからも見える通り、多種多様な文化を深い意味で理解する環境が、また日本から世界へのゲートはまだまだ整っていないと感じる。しかし、NIC では皆が目的意識を強く持ち、それぞれの強い個性を受け入れる風土が根付いている。それぞれが高め合い、お互いを世界へ羽ばたかせることのできる大いなるチャンスがここにはある。

もしあなたがNIC に少しでも興味を持っているのなら、この自由が根付くこの学校を一度訪れてほしい。
きっとあなたの視野を、世界を広げてくれると確信している。

PROFILE

Keisuke Wada
バンコク・国立東京学芸大学附属国際中等教育学校出身
カリフォルニア州立ディアブロバレー・カレッジ進学